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パナソニックホームズと慶応大は1日、温度が一定に保たれた全館空調システムなどを導入した住宅で生活した場合、血圧の低減や肺機能低下の抑制効果が期待できることを確認したと発表した。

慶応大理工学部の伊香賀俊治教授は、住宅の部屋ごとの温度のムラが健康に与える影響を確かめるため、今年1〜2月にかけて14世帯27人の起床時の最高血圧を調べた。戸建て住宅全体の温度を一定に管理するパナソニックの空調システムを導入した住宅の居住者は、各部屋に個別のエアコンを設置した住宅で暮らす人に比べ血圧が低かった。伊香賀教授は「(全館空調は)ヒートショックなどで亡くなる人を大幅に減らせるかもしれない」と期待した。

また、同大医学部の井上浩義教授は、大気汚染を引き起こす微小な「PM2・5」などを捕集できる除去フィルターを搭載した住宅で暮らした場合の肺機能への影響を検証。5世帯7人を対象に6年間にわたって調べたところ、住民の肺年齢の進行は平均2・6年にとどまった。井上教授は「これまで健康長寿には食と運動が重視されていたが、住環境が大きな役割を果たすことがわかった」と話した。パナソニックは除去フィルター搭載住宅の新型コロナウイルス感染対策への効果なども検証する予定という。