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かつてアサヒビールが、社の威信をかけて開発したという“伝説のビール”が、この秋、奇跡の復活を遂げた―――。それが「アサヒ生ビール(通称マルエフ)」だ。実はこのビール、28年前に缶での販売が終売して以来、主に一部のこだわりある飲食店でしか味わうことができなかった“幻の生”なんだとか。

 

今回、そんなマルエフを味わってくれるのは、お笑いコンビ・和牛の水田信二さん。芸人になる前は、神戸の洋食店で料理人の仕事をしていたという水田さんは、どうやらマルエフに馴染みがある様子。マルエフを味わいながら、懐かしいあの頃を回想し始めて―――。

 

アサヒビール
「アサヒ生ビール(通称マルエフ)」

アサヒビールの業績が低迷していた1986年、「アサヒの不死鳥のような復活を」との願いを込め生まれたのが、この“マルエフ”という開発記号をつけられた生ビール。“コクがあるのに、キレがある”という味わいが特徴的で、まろやかなうまみもあり、発売後ヒット商品に。翌年に発売された「スーパードライ」の大ヒットを受け、生産ラインを確保するために、1993年に缶は終売となったものの、その味わいは多くの飲食店から愛され続け、樽生のみ継続して販売してきた。多くの復活を望む声を受け、本年9月14日から缶(350ml・500ml)のマルエフが復活。一時休売となったが、11月24日より缶350mlが再発売となった。

 

和牛・水田が晩酌タイムに手に取ったのは?

ハァ~~、今日も仕事やりきった~。朝から晩までよ〜く働いたわ……ってことで、一日の終わりには家でゆっくりくつろぎたい。さっそく、晩酌タイムにしよか!

和牛・水田信二

お笑いコンビ・和牛のボケ担当。M1では5年連続決勝進出、3年連続準優勝。コンビで、「ヒルナンデス!」「おはよう朝日です」など地上波レギュラーや出演多数。神戸国際調理師専門学校を卒業し、調理師免許を取得。大阪の和食店・神戸の有名洋食店で、計7年間修行した経験を持つ元料理人だ。

 

今日のお供は、この「マルエフ」。コンビニで見かけて、気になって買ってはみたものの、どんな味なんやろ……「スーパードライ」とは違うみたいやし。レトロでリッチな雰囲気のパッケージに惹かれて、ついついレジまで持っていってしまったなあ(笑)。それに、新商品っぽい感じはするんやけど、この「マルエフ」って名前、どっかで聞いたことあるような……。

 

 

まあ、ともあれ物は試しってことで、さっそく1杯飲んでみよ。(プシュッ……ゴクリ……)

 

 

んん~! これはうまい!! 飲んだ瞬間、フワ~ッと口の中に芳醇な風味が広がってく感じ。ビールのうまみがじんわり舌に馴染んでくなあ。ガツンと爽快というよりは、“優しい味わい”や。コクとキレのバランスが絶妙で、まろやかな美味しさ。喉ごしも、普通のビールとはちょっと違う。ゆっくりまったり喉を伝わっていくような感覚で、めっちゃ飲みやすいなあ。それに、なんだかすごく懐かしい感じもして………ってあれ? 待った、この味、覚えがあるで……。

 

「マルエフ」を贈りたいのは“スーパードライ党”のあの人!

 

あ! もしかして、この「マルエフ」って、飲食店限定の樽生しか売ってなかったビールちゃう? 昔、料理人時代に通ってた行きつけの店にも置いてあったっけ。こだわりのお店にしかない、こだわりの生ビール……懐かしい味や。長いこと、缶では販売してなかったはずやのに、ついに復活したんか。今まで、お店でしか飲めへんかったビールが、これから自宅で楽しめるのはワクワクするなあ。このほっとさせてくれる優しい味は、仕事終わって帰ってきたときの最初の一杯にぴったりやし。癒されるわ~。

 

(本格的にくつろぎ始め、おもむろにジャケットを脱いだ水田さん。)

 

 

後味には、ちゃんとキレがあるところもええな。麦のうまみもコクもしっかりあるのに、飲んだ後すっきりしてるから、めっちゃ気持ちいい……。そうそう、キレがあるビールといえば、いつも飲んでるスーパードライやけど、これは全然別モノやなあ。ドライの後味はキレのある辛口やけど、マルエフはキレの中にもまろやかな余韻がある感じで……。

 

あ、そうや! スーパードライ大好きな親父にも、マルエフを勧めて試してもらおかな。ウチの親父、昔っからスーパードライしか飲まなくて、ドライが置いてない店には絶対入らへんし、ジョッキが冷えてないって分かってる店には、わざわざ保冷バッグでキンキンに冷えたジョッキを持参してたくらいやからな……。あれ、めっちゃ恥ずかしかったわ~(笑)。もうすぐ親父の誕生日やし、マルエフを贈ってみるのもいいかもしれへんなあ。

 

元料理人の腕と舌がうずく!? マルエフとのペアリングをお試し!

↑全国のコンビニで手軽に手に入る居酒屋メシを晩酌のお供に用意

 

さてと、そろそろ少し口寂しくなってきたところ……。ちょっと、おつまみでも合わせてみよかな~。今日は定番のおつまみをいろいろコンビニで買っておいたけど、マルエフって、柔らかい味わいでクセもないから、正直どんな料理でも合うかもしれへんな。焼き鳥の甘いタレとも調和しそうやし、おでんやったら出汁を殺さずにうまみを引き立ててくれそうな感じ。唐揚げとの相性は言うまでもない! 絶対うまいもんな~。

 

 

でも、この中やったら一番はこれやろ……「ポテトサラダ」! 元料理人の俺が言うんやから間違いない……はず! さっそくいただきま~す……(パクッ)。

 

んん~! やっぱり正解や! ポテトサラダって、例えば、キレ重視のスッキリ系のお酒と合わせると、ポテトのまろやかさと馴染みにくかったりする。でも、このマルエフはビール自体にコクがあるから、ポテサラのクリーミーな食感にもうまくマッチしてくれるんやな。これはどんどん箸が進むなあ。

 

 

食事中は、シャープな味わいのお酒やと、いったんそこで切って、口の中をリセットする感覚があるけど、このマルエフのマイルドな味わいは料理にうまく馴染んで、溶け込んでいく感じがする……。

 

そうや! これはおふくろ直伝のミートソースとも合うやろな。子どもの頃からの好物で、一人暮らしするときに唯一教えてもらったのが、おふくろのミートソースのレシピ。野菜をたくさん、ゆっくり炒めて、ゆっくり煮る。毎日食べれるぐらいの優しい味……。あ、それってマルエフと同じやんか。おふくろの料理を思い出す優しい味……まるで抱きしめられてるような、ぬくもりのある味やねんな……。

 

 

マルエフの味から思い巡らす、あの頃のエモい話

ああ~、なんだかほろ酔い気分になってきたわ……。これを飲んでると、どんどん懐かしい気持ちになって、料理人やったあの頃を思い出すなあ。神戸の老舗の洋食屋さんで働いてたあの頃。働き始めてすぐに、店長から「このソースがうちの“命”や」って教えられて。そんなセリフ、漫画以外で初めて聞いたもんやから、かっこいい!って感動したんよな。それに、俺もこのソースを守るためなら、つらくても続ける価値があるなって心に決めて。料理の世界も流行り廃りがあるけど、長年その味を変えずに信じて進んできた人たちを間近で見れて、何があっても“ブレない”ことの大切さを知ったんや。俺にとっては大きな経験やった。

 

 

それに、老舗の洋食屋やったから、長年通ってくれているお客さんもおったし、おじいちゃんから子どもまで家族代々来てくれていた人もおった。もちろん、新しくファンになってくれる人も。その人たちのためにも、毎日淡々と揺らぐことなく続けていく……それが一番大事で。しかもそれは、芸人になってからも全く同じことやった。いつも応援して支えてくれるお客さんのために、“ブレずに”芸を磨いていく。そして、舞台に立ってお客さんの笑ってる姿を見ると、ここまでやってきてよかったなって思って……。

 

そうや! それってマルエフも同じやんか。一度は缶が終売してしもたけど、応援してくれる飲食店に支えられて、こだわりのお店だけで飲めるビールとして生き残ってきた。そして、発売当時のまま“ブレず”にそのままの味で、新たに缶として復活……これは親近感を感じてしまうなあ。そう、俺たちも華々しくデビューしてそのままブレイクって訳やなかったし。でも、お客さんに支えられながら、ちょっとずつ、ちょっとずつやってきて、いまこうやってようやく大きな舞台にも立たせてもらってる。ほんまにいつも応援してくれてる人たちには感謝や……。

 

 

ハッ! 優しい味に浸ってたら、つい時間が過ぎてしまった。ほんま心地良い時間やったなあ。日頃、頑張ってる大人をゆったりと包んでくれるようなマルエフ。これからの生活には、この温もりあるビールが必要なのかもしれへんなあ。ぜひ、読者のみなさんも飲んでみてください。

 

「アサヒ生ビール(通称マルエフ)」の詳細はコチラから

 

 

●商品に関するお問い合わせ/アサヒビール株式会社 お客様相談室
TEL 0120-011-121
https://www.asahibeer.co.jp/asahinamabeer/

 

取材・文/kitsune 写真/湯浅立志(Y2)
スタイリング/神山トモヒロ ヘアメイク/守屋Kスケ
撮影協力/PROPS NOW、TOP UP