東京ゲームショウ2021のハピネットブースには,Kalypso Media Japanが2021年11月25日に発売を予定しているタクティカルRPG「ディサイプルズ リベレーション」(PS5 / PS4 / ※PC版は10月21日に発売,コンシューマ版の発売日に日本語対応)の試遊台が出展されていた。
本作は,ターン制ストラテジーとRPGの要素を合わせ持つ“Disciples”シリーズの最新作だ。主人公は,壮絶な人生を強いられることになる“アヴィアンナ”で,絶望や暗闇の中でもがきながら“世界の解放”を手に入れるまでの道のりを描いたダークファンタジーとなっている。
試遊では,物語の序盤をプレイすることができたので,そのプレイレポートをお届けしよう。
オープニングが終わると,アヴィアンナが,ひとりの男性とともに,神官の殺害について話し合っているシーンが始まった。
いきなり物騒な話を……と思ったが,どうやらアヴィアンナはとある教団に追われており,幼馴染の「オライオン」とともに傭兵生活をしているらしい。そこで傭兵の仕事として神官の殺害を依頼され,今の状況に至るというわけだ。
なお,本作では,会話中にさまざまな選択肢が登場する。世界観や自分の立場を深く知るための質問のほか,アヴィアンナたちの行動を決めるもの,ほかのキャラクターとの関係性を変えるものなどさまざまで,プレイヤーが選んだ内容によって,物語は明るい方向にも暗い方向にも変化していく。
各選択肢には,それがどういった方針のものなのかといったヒントが表示される |
オライオンとの会話を済ませると,いよいよキャラクターの操作が可能になる。なお,通常のマップ移動はキャラクターを直接操作し,敵とエンカウントすると,ターン制ストラテジーの戦闘に突入するといったシステムになっている。
戦闘は,各キャラクターが持つAP(アクションポイント)を消費して行動する。さらにAPは,移動のみに使用できるもの,アビリティ(攻撃や補助)のみに使用できるもの,移動かアビリティを選んで使用できる汎用の3種類存在し,ただキャラクターを動かすだけでなく,各々が持つAPをどのように消費していくのかを考える必要がある。
キャラクターによって持っているAPの種類も異なり,オライオンは,汎用のAPを2つ持つので,移動→攻撃といった通常の流れはもちろん,2回連続で攻撃したり,補助アビリティを使用してから攻撃したりと,なかなか強力な動きができた。
一方主人公のアヴィアンヌは,移動用のAPと汎用APがひとつずつなので,攻撃やアビリティの使用はターン中に1回しか行えなかった。
APの点だけを見ると,アヴィアンヌよりもオライオンのほうが強く感じる(今回の試遊中は実際に強かった)のだが,プレイを進めていくことで可能になる,キャラクターの成長要素によって,そのバランスが変わってくるようだ。
アヴィアンヌは,独自のシステムとして「スキルツリー」を開放させていくことが可能で,ほかのキャラクターにはない能力を覚えたり,自分だけでなく周りにも影響があるバフを獲得したりできる。
試遊中はスキルの開放はほとんど行えなかったが,将来的には主人公らしい能力を得ることができそうだ。
物語を進めると,殺害の対象である神官のもとにたどり着いた。この神官,戦闘では敵側の後衛として参戦してくる。前衛の衛兵とはことなり,直接的な攻撃はしてこないが,アビリティを使用して仲間を援護してくるので,非常に苦しい戦いになる。
衛兵たちとの戦闘をなんとか凌いでいると,突然転移ポータルが出現。アヴィアンヌたちは,命からがらそのポータルへと逃げ込むが,その先に広がるのは古代の風景が広がる世界「ネヴェンダール」であった……。と,ここまでが今回試遊した,本作の導入部分だ。
なお,ネヴェンダールでは,「帝国」「エルフ」「不死者」「悪魔」という4つの勢力が争っており,アヴィアンナたちは,それらの勢力と協力もしくは対立し,その世界の始まり,または終わりを描いていくことになる。
自分たちの拠点である,伝説の街「イリアン」も登場し,仲間との会話や,呪文の研究,ユニットの雇用・強化など,さまざまなことが行えるようになる。
戦闘中やダンジョンの探索中でなければ,いつでも戻ってくることができるので,積極的に活用したい。
1999年から続く,PC向けタイトル「Disciples」シリーズの最新作「ディサイプルズ リベレーション」。見た目だけでなく,プレイ内容や物語もかなり硬派な感じで,APシステムによる戦略性の高い戦闘や,選択肢によるストーリー分岐,スキルによる成長要素など,やり込み要素を感じる部分も多い。
少しやりごたえのある作品を求めているという人は,本作を手にとってみるといいだろう。