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暗号資産(仮想通貨)は2021年にかなり受け入れられつつあるが、まだ極めて初期段階にあるこの分野の熱意がますます多くのデベロッパーやユーザーを引き込むにつれ、ブロックチェーンインフラのスタートアップは過熱している。

ベンチャーキャピタリストの注意を引いている最新の暗号資産スタートアップはTenderly(テンダリー)だ。同社はEthereum(イーサリアム)デベロッパーが分散型アプリケーションを動かすスマートコントラクトを監視・テストするためのデベロッパープラットフォームを手がけている。同社のCEOであるAndrej Bencic(アンドレイ・ベニシック)氏は、Accelがリードした1530万ドル(約17億円)のシリーズAをクローズしたとTechCrunchに明らかにした。本ラウンドには既存投資家も参加した。セルビア・ベオグラードに拠点を置くTenderlyは、Point Nineがリードした2021年初めのシードラウンドで330万ドル(約3億6000万円)を調達している。

Tenderlyのこれまでの目的は、ユーザーが問題を見つけて苦情を言うというシーンで、ユーザーがこれらのバグを積極的に発見できるようにする代わりに、駆け出しのブロックチェーンデベロッパーがコントラクトエラーを見つけ出せないままにしないことだった。TenderlyのVisual Debuggerはすでに「何万もの」イーサリアムデベロッパーに使用されているが、同社はより多くのデベロッパーがイーサリアムネットワークで頭を抱えたり、惑わされたりすることなく開発できるようにするツールセットに引き続き取り組みたいと考えている。

「Tenderlyは起業当初から我々自身が抱える問題の1つのソリューションでした」とベニシック氏は話す。「イーサリアムや類似するネットワークからの情報の抽出・観察をできるだけ簡単にしたかったのです」

ベニシック氏は、デベロッパーが使いやすさを損なうことなくこれまでよりも早くプロダクトを世に出すのを自社プロダクトでサポートできればと願っている。

これまでにTenderlyの顧客の大半は、ブロックチェーンベースのコンピューティングの世界に飛び込むことを目指す、分散型金融にフォーカスした比較的小さなスタートアップだった。Tenderlyは小さな会社で、セルビアを拠点とする14人のチームだ。今回調達した資金はグローバル展開の拡大、エンジニアリングの構築、他の地域での採用に役立つ、とベニシック氏は語る。

暗号資産の価格上昇はこれまで、ブロックチェーン業界におけるデベロッパーの取り込みとかなり密接に関係していた。なので、ビットコインとイーサリアムの下降気味の価格修正が、現在進む新たなデベロッパーのブロックチェーン受け入れの不安定化につながるという懸念がある。とはいえ、暗号資産の世界では変動性は少しも珍しいものではなく、多くのデベロッパーがその干満の波に乗ることは経験のほんの一部にすぎないことを学んでいる。

「弱気相場の中でenderlyの大半を構築しました。そして我々が気づいたのは、価格が懸念するようなものになっても、テックに興奮している人は通貨が上下しようがテックに興奮しているということです」とベニシック氏は話した。

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画像クレジット: Tenderly

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(文:Lucas Matney、翻訳:Nariko Mizoguchi