保護求めた陸上選手「精神面で出場取りやめ」とベラルーシ五輪委
東京オリンピックに出場中のベラルーシの陸上選手が帰国を強制されたと訴えている問題で、ベラルーシオリンピック委員会は「精神面の状態から出場取りやめを決めた」との声明を出しました。
ベラルーシのチマノウスカヤ選手は、きょう200m走に出場する予定でしたが、SNSでコーチを批判した後、帰国を指示されたとして、きのう羽田空港で警視庁に保護を求めました。
ベラルーシオリンピック委員会は1日、声明を発表。「精神面と感情面の状態に関する医師の判断に基づいて、コーチが出場を取りやめる決定をした」と主張しました。
一方、反体制派の野党政治家は自らのSNSで「ルカシェンコ大統領がチマノウスカヤ選手を帰国させるように指示をした」と指摘しました。
今回の問題に先立ち、ルカシェンコ大統領は東京オリンピックで成績が振るわないと、選手らを批判。「どの国よりもスポーツに金を出しているのに、この結果は何なのか」と不満を示しました。さらに、アフリカなどの選手を引き合いに出して「彼らは勝てばすべてが手に入るが、負ければパンを探し回らなければならないことを知っている」などと述べ、選手たちにハングリー精神が足りないと持論を展開していました。
ベラルーシのメダル数は1日時点でトランポリン男子の金など2つとなっています。