【AFP=時事】東京五輪は1日、陸上女子砲丸投げ決勝が行われ、銀メダルを獲得した米国のレーベン・サンダーズ(Raven Saunders)が、表彰台で抗議行動をし、処分を受ける可能性が出てきた。東京五輪の表彰式で選手が抗議行動をするのは初めて。
アフリカ系米国人のサンダーズは、表彰式で腕をクロスさせて「X」のジェスチャーを示した。
サンダーズは黒人で、性的少数者(LGBT)の権利の支持に積極的なことでも知られており、米国メディアによると、「抑圧された人たち」との連帯を示すジェスチャーだと同選手は話しているという。
銀メダル獲得後にサンダーズは、「闘っているのに、自分たちの意見を主張する機会がない世界中の人たち」を代表したいとコメントしていた。
国際オリンピック委員会(IOC)は、五輪の表彰式ではあらゆる抗議行動を禁止しているが、大会前にルールを緩和し、競技前の平和的な抗議については認めた。ただし、表彰台での抗議行動については厳しいルールを維持しており、サンダーズにどのような処分が科されるかは現時点では不透明となっている。
IOCが7月に発表した最新の指針では、抗議した選手への処分は「混乱のレベル、そして規則違反と五輪の価値との隔たりの程度に比例する」とされている。
なお、米国オリンピック・パラリンピック委員会(USOPC)は大会前、抗議行動についてアスリートを処分することはないと表明している。
【翻訳編集】AFPBB News
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