現地時間7月30日、南東オーストラリアの蓄電施設で13トンのTesla(テスラ)Megapack(メガパック)が発火した。火災は現地時間午前10時から10時15分の間に起きたことを当事者であるVictorian Big Battery(ビクトリアン・ビッグ・バッテリー)は発表した。地元消防によるとビクトリア州ジーロングの現場には特殊消火班が出動した。消防士は危険化学物質流出に対応するために作られた装置を使用して消火にあたり、特殊ドローンが大気観測を行った、とFire Rescue Victoriaは伝えている。
JUST IN: Fire crews are currently on the scene of a battery fire at Moorabool, near Geelong. Firefighters are working to contain the fire and stop it spreading to the nearby batteries. https://t.co/5zYfOfohG3 #7NEWS pic.twitter.com/HAkFY27JgQ
— 7NEWS Melbourne (@7NewsMelbourne) July 30, 2021
現場から人々は避難し、けが人はなかったとVictorian Big Batteryは声明で語った。また、設備は電力網から遮断され、電力供給に影響はないことを同社は付け加えた。同施設を運営しているフランスのエネルギー会社Neoen(ネオエン)と請負業者であるTeslaは、救急救命サービスと協力して状況に対応している。
この火災を受け、有害ガス警報が近隣のベイツフォード、ベル・ボスと・ヒル、ラブリー・バンクス、およびムアアブール地区に発令されたとThe Sydney Morning Herald(シドニー・モーニング・ヘラルド)紙は伝えている。住民は屋内に避難して窓や換気口、暖炉の煙突を閉じ、ペットを家に入れるよう警告された。
Victorian Big Batteryの施設は、300MW / 450MWhのバッテリーストレージ設備で、ビクトリア州政府の立てた2030年までに再生可能エネルギー50%を目指す目標の鍵になると見られている。NeoenとTeslaが南オーストラリアのホーンズデールに建設した 100MW / 129MWhバッテリー設備が計画よりも早く完成し、市場関係者や消費者に数百万ドル(数億円)の節約をもたらした成功を受けたものだった。いずれの設備も再生可能エネルギーが得られない時に予備電力を提供するものであり、日が照っていないときや風が吹いていない時の隙間を埋める。
2021年2月にNeoenは、Victorian Big BatteryがTeslaのMegapack(同社のギガファクトリーで製造されている地域供給規模の大型バッテリー)とAutobidder(オートビダー)のソフトウェアを利用して電力網に電気を販売することを発表した。契約の一環として同施設は、さらに既存のビクトリアのピーク容量250MWをニュー・サウス・ウェールズ・インターコネクターに供給することで、向こう10年間オーストラリアの夏にエネルギーを安定供給する。
編集部注:本稿(原文)の初出はEngadgetに掲載されている。著者のSaqib Shah(サキーブ・シャー)氏はEngadgetの寄稿執筆者。
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カテゴリー:ハードウェア
タグ:Tesla、バッテリー、オーストラリア、火災、Megapack
画像クレジット:Tesla
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(文:Saqib Shah、翻訳:Nob Takahashi / facebook )