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日本レスリング協会の会長を18年余りにわたって務めた福田富昭氏が退任し、ロサンゼルスオリンピックで金メダルを獲得した富山英明副会長が新たな会長に選ばれました。

79歳の福田氏は、平成15年に日本レスリング協会の会長に就任し、再任を繰り返してこれまで18年に渡り役職を務め選手育成や組織の強化に尽力してきました。

スポーツ庁のガバナンスコードでは競技団体などの役員の任期を「原則10年」としていますが、1年延期となった東京オリンピックまでは福田会長の残留を望む声が多く、ことし6月からは10期目を務めていました。

関係者によりますと、東京オリンピックが終わったことから福田会長は1日までに会長を辞任する意向をレスリング協会に伝えていたということです。

レスリング協会は1日午後、都内で定例の理事会を開き、福田会長の退任を承認したうえで、新たな会長に富山副会長を選出しました。

富山氏は茨城県出身の63歳。レスリングの名門、日本大学で活躍し、1984年のロサンゼルスオリンピックは男子フリースタイル57キロ級で金メダルを獲得しました。

現役を引退後は、後任の指導に力を入れて2004年アテネ大会や次の北京大会で監督として日本代表を率いたほか、レスリング協会でも常務理事や副会長などを務めてきました。

理事会のあと会見した富山氏は「いろんな問題があるが若い力を結集して、前に向かってやるしかない。パリ大会まで3年しかないので全力で頑張り、東京大会以上に金メダルを取りたい」と話していました。