パナソニック プロダクションエンジニアリングは2021年12月1日、植物由来のセルロースファイバーを55%の高濃度で樹脂に混ぜ込んだ成形材料「kinari」のサンプル販売を2022年1月より開始すると発表した。持続可能な社会へ向けた材料ソリューションを提供する。
同社は、石油由来の樹脂使用量の削減などの環境負荷低減を目指し、間伐材や木材の切れ端などの廃材を活用する環境負荷が小さい資源として注目されているセルロースファイバーを活用した材料開発を進めている。
kinariは、パナソニック マニュファクチャリングイノベーション本部が開発。天然由来の繊維であるセルロースファイバーを55%の濃度で樹脂(ポリプロピレン)と複合しており、複合材料(ペレット)が白く、着色自由性が高い。また、成形プロセス技術によって木質感デザインに対応する。
セルロースファイバー含有量55%の成形材料は、試作検証を終え、材料の生産能力10トン/月の供給体制に目途がついたため、サンプル販売を開始。要望により、生産財(金型や成形プロセスなど)の提供にも対応する。
今後、高濃度セルロースファイバー成形材料の特長と優位性を活かした家電筐体や車載機構/内装部材、高強度とデザイン性を活かしたハウジング内装部材、大物家電外装や美容家電、服飾衣料品や日用品、飲料/食品容器等への展開を進めていく。
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