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 日本銀行が7月30日公表した平成23年1~6月の金融政策決定会合議事録は、金融政策を通じた不況退治に慎重な白川方明(まさあき)総裁当時の空気感が色濃くにじみ出た。昭和恐慌の苦い記憶を引き合いに財政規律を守ろうとする姿勢は、金融緩和で物価が持続的に下落するデフレからの脱却を目指す政治の思惑と対立。深刻な円高不況の“戦犯”とも批判され、自公政権の下で異次元緩和へとつながっていく。