headless 曰く、
公正取引委員会は 2 日、Apple が App Store Review ガイドラインの改訂を申し出たことを受け、App Store における独占禁止法違反に関する審査の終了を発表した(プレスリリース、 Apple のプレスリリース)。
現在の App Store Review ガイドライン 3.1.1 ではアプリで利用するデジタルコンテンツや機能の販売にアプリ内課金の使用を義務付けており、他の方法での購入へ誘導する外部リンク等をアプリ内に配置することを禁じている。アプリ内課金では売り上げから 15 % または 30 % の手数料が徴収されるが、著作権料等の負担が大きい音楽配信事業等では費用の圧縮が困難だ。
ガイドラインの規定は価格引き下げの効果が期待できるアプリ内課金以外の販売方法への誘導を禁止するものであり、公正取引委員会では独占禁止法上問題となる可能性があるとして調査を行っていた。しかし、今回 Apple がアプリ内購入以外の販売方法に誘導する外部リンクの設置をリーダーアプリに許容するガイドライン変更を申し出たことから、公正取引委員会では独占禁止法上の問題を解消すると認めた。Apple によれば、変更は来年初めから適用されるとのこと。
また、App Store の審査基準が不透明だと多数のデベロッパーから指摘されていた件に関しても、Apple がガイドラインの明確化や審査の透明性向上の取り組みを進めること、3 年間にわたり年に 1 回の報告を行うことを申し出たことから、本件審査を終了することにしたとのことだ。
| 日本
| ソフトウェア
| アップル
| デベロッパー
|
関連ストーリー:
Apple、波紋を呼んだ児童虐待画像(CSAM)の検出技術に関してFAQを公開
2021年08月12日
Apple、App Storeの特集記事でガイドライン違反アプリを紹介していると指摘される
2021年08月09日
App Storeの高収益アプリトップ1000、2%近くが詐欺アプリ
2021年06月08日
デジタルプラットフォーム取引透明化法が1日から施行。取引条件の開示などが義務化
2021年02月01日
公正取引委員会、大手IT企業を対象に個人データの不当な収集や使用を独禁法違反の対象とする指針案を作成
2019年07月19日
公正取引委員会、Amazonとヤフー、楽天、Google、Amazonに対する調査を開始
2019年02月28日
公取委、AppleがYahooのゲーム配信サービス「ゲームプラス」に圧力をかけたとして調査
2018年08月17日
Apple、公正取引委員会からの指摘を受けてiPhoneの納入条件を変更へ
2018年07月14日