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ヨーロッパと米国では、15分以内に食料品が配達されることが普通になりつつあり、この産業はスタートアップの巨大な戦場と化している。このためヨーロッパと米国でのスタートアップは、10分または20分以内の食料品配達のために、前四半期だけで31億ドル(約3409億円)以上を調達した。しかし、そうしてみなが争っているのは平均注文価格がかなり低い市場なのだ。だが、もしそれが数百ドル(数万円)単位のもので、しかも冷蔵を必要としなかった場合はどうなるだろう?

その場合、ハイエンドの消費財がラストワンマイルで配達されることになるため、これはおそらく消費者にとって最新の「15〜30分間を争う戦場」になるだろう。

この分野に登場した新顔がドイツのスタートアップのArive(アライブ)だ。Ariveはハイエンドの消費者ブランドを30分以内に配達する。今回、468 Capital、La Famiglia VC、Balderton Capitalから600万ユーロ(約7億8000万円)のシード資金を調達した。

有名なブランドを在庫に持ち、ラストワンマイルの配送を工夫することで、Ariveはフィットネス製品、化粧品、パーソナルケア、家庭用品、ハイテク製品、ファッションを提供する。消費者はアプリを介して注文を行い、配達は自転車のみを使って30分以内に行われる。

こうしたスタイルが今までなかったわけではない。パンデミックにより、私たちの多くが自宅で仕事や遊びをするようになって、都市の中心部の交通量は、新型コロナ以前のレベルをまだ下回っている。

Ariveは、ブランドと直接提携してオンデマンド配達用の製品を提供し、スピードと利便性を求める新しいタイプの顧客に新しい流通チャネルを提供すると述べている。

Ariveは現在ミュンヘンで利用可能であり、つい最近ベルリン、フランクフルト、ハンブルクでもローンチされた。30分の配達保証は、食料品業者ほど多数のマイクロフルフィルメントセンターを必要としないことを意味し、インフラストラクチャのコストを低く抑えるのに役立つ。

Ariveの共同創業者であるMaximilian Reeker(マクシミリアン・リーカー)氏は、次のように述べている「超高速食料品配達の分野は、徐々に競争が激しくなっていますが、私たちが愛してやまないブランドは、いまだに3日間配送スキームから抜け出せずにいることがわかりました。現代の時間のない消費者にとって、これは長すぎます」。

468Capitalの投資家であるBardo Droege(バルド・ドローゲー)氏は、次のようにコメントしている。「都市はダイナミックで動きの速い場所です。そこに住む人々は自分たちのライフスタイルを反映したツールやサービスを求めています。だからこそ、15分で届く食料品というカテゴリーが急速に普及したのはそれが理由です。Ariveのチームもこの流れに乗ることができると確信しています」。

画像クレジット:Arive

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(文: Mike Butcher、翻訳:sako)