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ふと気がつくと汚れているのが浴室の壁。とくに目地はモルタルなので、カビで黒い線状に汚れてしまう。今回は使いやすい用品を紹介しながら掃除の手順を解説する。

 

目・鼻・口・手をしっかりガードしてから作業する

掃除には液性がアルカリ性の浴室用カビ取り洗剤を使うので、作業前に防護メガネ、マスク、ポリ手袋などで目・鼻・口・手をしっかりガードしてから作業に取りかかる。作業中に衣服に洗剤がかかったら、すぐに洗濯して洗剤分を落とすこと。成分で衣服が激しく酸化してボロボロになってしまう。過去に、洗剤が大量にかかった衣服が原因で爆発事故が起こったという事例もあるので注意が必要だ。また成分の次亜塩素酸塩は塩酸を含むので、作業時は十分に風通しのよい状態にすることも大切。強力な成分の洗剤なので、「風呂に入るついでに裸で作業しよう」などと考えてはいけない。逆に、解説したとおりしっかりと準備さえしておけば、作業自体は比較的簡単だ。

100円ショップの道具が大活躍

作業の手順例としては、初めに浴室のタイル面を掃除してから目地の掃除に進む。目地部分を後回しにするのは、タイル面を掃除した時点で一緒に湿った目地部分をなるべく長い時間湿らせた状態にしておき、洗剤を少しでもなじみやすくするためだ。

タイル面に洗剤を吹きつけてウエスで拭き洗いしたら、すかさずシャワーなどで洗剤分をよく洗い流す。次に目地部分を狙って洗剤を吹きつける。吹きつけ部分が目線より上になる場合は、洗剤をスポンジなどに取って塗りつけ、洗剤が目に入らないように作業する。洗剤の説明にオープンタイムを置くように指示があればそれに従い、目地幅に合う先の細くなったブラシ、メラミンスポンジの角、汚れ磨き消しゴムの角部などを利用して目地部分を掃除する。こうした道具はすべて100円ショップで入手できる。

1回の洗浄でカビが完全に落ちない場合は、再び目地幅に沿って洗剤を拭きつけ、同じ作業を繰り返す。洗浄が終わったら、シャワーなどで洗剤分を完全に流し落とし、乾いたウエスなどでよく拭き、目地が乾くまで換気をよくしておく。さっぱりきれいになった浴室の清潔感は格別だ。

 

【タイルと目地の洗浄作業例】












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タイル壁の割れ・目地の補修の方法

タイルのひび割れは、ひび割れた部分にエポキシ系接着剤を小さなヘラで埋めれば修復できる。タイルが欠け落ちたときは、割れたタイルをエポキシ系接着剤で張りつければOKだ。目地の修復は、ボロボロになった目地をドライバーなどで削り取り、タイル用目地セメントを使って目地埋めする。また、目地埋めには防カビ剤が入ったシリコーン系コーキング剤や、チューブタイプの防水シールを使ってもいい。

コーキング剤の例。浴槽と壁のすき間埋めにも使うことができる。水回りに使うので防カビ剤入りのものを選ぶこと