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スウェーデンの電動バイクメーカー「Cake(ケイク)」が、最新モデル「Makka(マッカ)」を発表した。都市部での利便性を追求した超軽量の電動モペッドだ。価格は3500ドル(約38万5000円)からで、現在は米国と欧州で予約を受け付けている

Makkaは、フラッグシップモデルの高性能バイク「Kalk(カーク)」やユーティリティバイク「Ösa(オサ)」などのオフロードバイクで知られるCakeにとって、これまでの標準から一歩踏み出した製品だ。この第3のプラットフォームは、短距離の商業輸送や通勤など、シティライドに特化したCake初のモーターサイクルとなる。

「この新しい電動モペッドは、誰もが乗れる電動2輪車を作るというCakeの野心をさらに明確にするものであり、ゼロエミッションのライフスタイルに向けてインスピレーションを与えるというCakeのミッションに沿って、性能、耐久性、妥当性の限界を押し広げるものです」と、Cakeは声明で述べている。

Makkaの重量は55kg(バッテリー別)で、リアカーゴラックが標準装備されている。このラックには、マウントやサドルバッグ、チャイルドシート、さらには同乗者用シートなどを取り付けることができる。

カラーはホワイトとグレーの2色で、合法的に公道走行可能。米国では出力5馬力以下の原動機付自転車に分類され、自動車免許または二輪免許が必要となる。EUでは、モーターの速度が時速45kmを超えないため、L1e-bというカテゴリーに属し、自動車免許かモペッド(原付)免許を持っていれば公道を走ることができる。

  1. Makkawhitekidsseat

    Makka + チャイルドシート
  2. Makkabox

    Makka + 荷物収納ボックス
  3. MakkastudioALL-80

    取外し可能なバッテリー

Cakeの最新モペッドには2種類の仕様が用意されている。欧州のみで販売されるエントリーモデルの「Makka Range」は、最高速度が時速25キロメートルと低く、航続距離は60キロメートル。欧州と米国で販売される「Makka Flex」は3800ドル(約41万8000円)で、最高速度は時速45キロメートルに達するが、航続距離は50キロメートルとやや短くなる。

どちらのバイクもアルミニウム製ステップスルーフレームにフットボードを備え、14×3インチのオートバイ用タイヤ2本を装備する。Makkaシリーズにはタッチスクリーンディスプレイが搭載されており、バッテリー残量、走行速度、走行距離、ライドモード(航続距離を伸ばすモード1と、バランスのとれたモード2から選べる)、ブレーキモードの選択などの情報が表示される。

Makkaのドライブトレインの出力は3.6kW、バッテリー容量は1.5kWh。バッテリーを充電するには、バッテリーを車両に搭載したままプラグに差し込んでも可能だし、あるいはバッテリーを取り外して自宅で充電することもできる。バッテリーを80%まで充電するには2時間、100%まで充電するには3時間かかる。前後のブレーキともにハンドレバーを採用した電動二輪車用ブレーキシステムは、制動力を回生してバッテリーに蓄え、航続距離を伸ばすことができる。

オフロードバイクを都市部向けに転用することに有用性を見出しているメーカーは、Cakeだけではない。ニュージーランドの電動ユーティリティーバイクブランドであるUbco(ウブコ)は、Makkaに似た自社製モペッドの販売を米国にも拡大するために、最近1000万ドル(約11億円)の資金調達を実施した。Cakeの直近の資金調達は2019年のシリーズAで、1400万ドル(約15億4000万円)を調達している。

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画像クレジット:Cake

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(文:Rebecca Bellan、翻訳:Hirokazu Kusakabe)