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アフリカ中部のブルンジ出身の33歳、パルフェ・ハキジマナ選手は子どもの頃、内戦で母親が銃撃され亡くなり、みずからも左腕を撃たれて障害を負いました。その後、父親も交通事故で亡くなり、ハキジマナ選手は両親を失いましたが、16歳で始めたテコンドーのおかげで元気でいられたということです。

しかし、母国での混乱の激化を受け、2015年に隣国ルワンダの難民キャンプに逃れ、みずからと同じような難民にテコンドーの楽しさを教えるクラブを立ち上げました。これまでに子どもを含めて1000人以上の難民に教えるかたわら練習を続け、東京パラリンピックに出場する難民選手団のメンバーに初めて選ばれました。

2日、千葉市の幕張メッセで行われた男子61キロ級の1回戦で、ハキジマナ選手はブラジルの選手と対戦し、第1、第2ラウンドでは有効な蹴りを決められず、0対20と大きくリードされました。
それでも最終の第3ラウンドでは開始早々に力強い蹴りを決めるなど4ポイントを上げ、4対27で敗れたものの最後まで攻める姿勢を貫きました。