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ことし春に感染が広がった変異した新型コロナウイルスの「アルファ株」について、国立感染症研究所は国内では検出されなくなったなどとして警戒度を下げました。一方で現在、感染のほぼすべてを占める「デルタ株」などについては引き続き高い警戒度を維持するとしています。

国立感染症研究所はWHO=世界保健機関などと同様に、感染力や感染した場合の重症度、ワクチンの効果への影響などをもとに最も警戒度の高い変異ウイルスを「懸念される変異株」と位置づけ監視体制を強化してきました。

研究所ではアルファ株を「懸念される変異株」としてきましたが、9月以降ほぼ検出されなくなったほか、現在ほぼ100%を占めるデルタ株より感染力が低く、ワクチンの効果への影響も少ないとして先月28日、警戒度を下げ、新たに設けた「監視下の変異株」とすることを決めました。

研究所では、今後は発生状況や基本的な性質の情報収集などを行うとしています。

このほか、研究所ではデルタ株に別の変異が加わった「AY4.2」と呼ばれるイギリスで増加傾向にある変異ウイルスなども同じ警戒度に位置づけ情報収集や監視を続け、早期の対応につなげるとした一方、「デルタ株」と南アフリカで最初に確認された「ベータ株」、それにブラジルで広がった「ガンマ株」については警戒度の高い「懸念される変異株」としての対応を続けるとしています。