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 Wi-Fi Allianceは12月2日、「IEEE 802.11ah」規格に対応した無線通信機器の認証プログラム「Wi-Fi CERTIFIED HaLow(ヘイロー)」を発表した。低消費電力と長距離通信が可能であることが特徴で、電力や電波の条件が厳しい環境で利用されるIoT機器をはじめ、さまざまな分野での活用できる。

 IEEE 802.11ahは、1GHz未満の周波数帯(920MHz帯)を利用した通信規格で、2016年に標準化された。低消費電力で、1kmを超えた長距離の通信が可能。また、5GHz帯や2.4GHz帯に比べて障害物の貫通力に優れる。

 また、既存のWi-Fiプロトコルを採用しているため、マルチベンダーによる相互運用性にも優れる。WPA3によるセキュリティ、簡単なセットアップ、IPネットワークシステムへのシームレスな融合なども利点となる。

 「LPWA(Low Power Wide Area)」と総称される、低消費電力で広域通信を行うIoT機器向けの通信規格として期待され、国内では2017年に通信事業者やIoT機器メーカーらが参加した「802.11ah推進協議会」が発足していた。

 Wi-Fi Allianceでは、Wi-Fi HaLowにより、IoTや産業用IoT(IIoT)環境、さらには小売、農業、ヘルスケア、スマートホーム、スマートシティなどの市場において、さまざまな新しいユースケースが生まれるとしている。具体的な活用例としては、センサー、パーソナルウェアラブルデバイスのほか、数年間バッテリーを交換せずに動作する必要がある公共料金メーター、セキュリティカメラからの圧縮ビデオストリーミングなどを挙げている。