ASEAN=東南アジア諸国連合の外相会議が2日開かれ、ミャンマーの軍と民主派勢力の対話を仲介する特使の人選について長い議論が行われました。議長国のブルネイから選出する案で調整が行われているとみられ、加盟国からはミャンマーに対し、直ちに承認するよう求める声が出ています。
ASEANの外相会議は2日、オンライン形式で開かれ、軍がクーデターを起こしたミャンマーの情勢をめぐり、ことし4月の首脳級会議で合意した、暴力の即時停止や特使の派遣など5つの項目の実現に向けて話し合いが行われました。
インドネシアのルトノ外相はその後の記者会見で、会議では特使の人選の議論に特に時間を費やし、2時間の予定が5時間にわたったことを明らかにしました。
ルトノ外相は「首脳級会議から100日がたったのに、合意の実現に大きな進展がみられない」と危機感をあらわにしたうえで、「ミャンマーにはASEANが提案した特使を直ちに承認してほしい」と呼びかけました。
特使をめぐる議論の結果はまだ明らかになっていませんが、外交筋によりますとことしのASEANの議長国を務めるブルネイのエルワン第二外相を任命することでまとまりつつあるということで、詰めの調整が行われているとみられます。
ルトノ外相の発言は特使を受け入れる側のミャンマーがまだ態度を明確にしていないことから、すみやかな決断を迫ったものとみられます。