レベルファイブが2021年11月11日の発売を予定しているアクションRPG「メガトン級ムサシ」(PS4 / Nintendo Switch)のメディア向け体験会が開催された。
謎の異星人に支配された地球を舞台に,巨大ロボット「ローグ」を駆り,地球を取り戻すための戦いに挑む本作は,ゲームだけでなく,アニメやフィギュアなどのクロスメディアプロジェクトとして展開される。
東京ゲームショウ2021のオフライン会場に体験版が出展されていたが,今回は製品版に近いバージョンをプレイすることができた。なお,体験したのはNintendo Switch版。スクリーンショットも実機プレイから撮影したものだ。
フルボイスで展開するストーリーモード。昭和の熱血アニメの雰囲気は懐かしくも新しい
地球は「ドラクター」と呼ばれる異星人に支配され,人類の99.9%が死滅。シェルターに身を潜めた,わずかに生き残った人々は滅びの記憶を消され,何も知らずに普通の生活を送っている。
こうした物語を描くストーリーモードは,サイドビューのアドベンチャーシーンで展開していく。キャラクターはシチュエーションによってアニメーションし,会話はモブキャラ相手もフルボイス,重要なシーンではカットインやアニメーションのムービーが挿入される。実に贅沢な仕様だ。
セリフはオート再生やスキップが可能で,会話済みの相手はフキダシが青くなったり,行ったことがある場所にファストトラベルができたりするのはありがたい。
ストーリーモードの主人公となる一大寺大和(いちだいじ やまと)は,熱血漢でケンカの天才だ。番長風の土方龍吾(ひじかた りゅうご),クールな優等生・浅海 輝(あさみ てる),ミステリアスな生徒会長・神崎明日菜(かんざき あすな)といった学生達も存在感が際立っている。そのバックグラウンドとなる風景と相まって,昭和の熱血アニメをほうふつとさせる。
パーツは膨大。自由度が非常に高いカスタマイズを楽しめる
続いて,カスタマイズを紹介しよう。プレイヤーが操作する巨大ロボットのローグは,戦闘で入手した各部位のパーツや素材などを使ってカスタマイズできる。パーツの部位は「ボディ」「レフトアーム」「ライトアーム」「レッグ」の4か所。さらに武器にも「近接武器」と「射撃武器」があり,自由に選択可能だ。
パーツには「ランク」と「レア度」が設定されている。同じランクの場合,レアなもののほうが強いという基準らしい。さらにパーツ個別のスキルと,同系のパーツを選んだときのセット装備によって発動するスキルもあり,その組み合わせはまさに膨大だ。
ローグが装備する武器は戦闘時のアクションに直接影響するものだ。これもまたパーツと同じようにランクとレア度が設定されていて,見た目はもちろん,強さや属性なども異なる。
近接武器では両手で持つ巨大な剣「グレートソード」,左右の手に1本ずつ剣を装備する「デュアルソード」,打撃系の「ナックル」,剣とともに防御用の盾を持つ「ソード&シールド」。射撃武器では連射可能な「マシンガン」,弾が拡散する「ショットガン」,片手で打つ「ハンドキャノン」,単発だが強力な弾を発射する「バズーカ」といったカテゴリがある。それぞれ3種類まで装備して,戦闘中は瞬時に切り替え可能だ。
ローグの性能のベースとなる「マザーボード」や,それに搭載する「回路」のカスタマイズもできる。ツリー状の開発画面から素材を消費して回路を獲得し,それをマザーボードの上に置いていくといった具合で,これによりベースの強さと,戦闘中に使用する必殺技などが決まるようだ。
回路が置ける場所はマザーボードによって異なり,より高い効果を出すための配置を考える必要がある。その感覚はまるでパズルのようで,パーツや武器とはまた違ったカスタマイズの楽しさを味わえるだろう。
マルチプレイでは仲間とともにミッションを戦い,新たなパーツを求める
カスタマイズを終えたローグは,いよいよ戦闘に出撃していく。今回はマルチプレイで進められる「フリーミッション」に,3人協力プレイで挑んでみた。
マルチプレイはオンラインと,ローカル通信を使ったオフライン(Nintendo Switch版のみ)があり,前者はランクの近い人に絞ったり,パスワードを設定したりすることでマッチング対象を限定できる。
ローグは重量感のあるロボットだが,そのアクションは見た目から想像するよりずっと機敏だ。操作も特別に難しいものではなく,ボタンによって近接攻撃と射撃を使い分け,ロックオンすることで特定の敵を攻撃しやすくなる。3Dアクションゲームの定番と言えるものだろう。なお,使用する武器はホイールを表示して瞬時に切り替えられる。
ローグは通常技のほかに,「TP」と呼ばれるゲージを使って繰り出す「必殺技」を持っている。強力な打撃技「メガトンパンチ」,回転して複数の敵を斬りつける「スピンドライブ」,熱線で敵を焼き尽くす「エクスブレイク」というカテゴリがあり,効果や技の名前はマザーボードの設定によって異なるようだ。TPは各カテゴリに設定されていて,戦闘中は比較的溜まりやすい。積極的に必殺技を使っていくのがいいだろう。
また,必殺技の発動後,フィールドのどこかに「フォースフィールド」が発生し,この中に入るとブースト効果が得られる。マルチプレイの場合は誰が必殺技を使ってもフォースフィールドが発生するので,全員の火力を上げてラッシュをかけるチャンスとなる。
大事なシチュエーションになると,コックピットからの視点に切り替わるのが面白い。必殺技「エクスブレイク」の発射時にはコックピットからの視点で撃つ方向を決めることになり,さらに該当するボタンを押したときは「コックピットモード」に切り替わる。また,ミッション中に一度だけ使える超強力な必殺技「カブキファンクション」は,コックピットモードから発動する仕組みだ。
なお,コックピットモードのときも時間の流れが止まっていないため,戦闘中の緊張感を継続する必要がある。
1人では困難なミッションも仲間が一緒なら心強い。マルチプレイであれば,よりよいパーツを探し求める周回プレイも楽しめるだろう。フィールド上のアイテムはプレイヤー全員が入手でき,ミッション終了時の報酬はランダムで獲得できる。
また,マルチプレイで挑めるフリーミッションは,ストーリーモードの進行に応じてアンロックされるとのことだ。
今回の体験会では,ゲームをある程度進めた状態のデータでカスタマイズやマルチプレイを試している。そのため,いきなり多くの情報を浴びることになり,少々混乱したのは事実なのだが,やり込み要素としては十分なボリュームがあるとも言える。当然,製品版では順を追って,世界設定やローグに関する情報を知ることになるので,その点は安心していいだろう。
また,アニメと同じストーリーを楽しめるだけでなく,ゲームならではのサイドストーリーも用意されているとのこと。仲間と共闘するマルチプレイも,きっと楽しいものになるはずだ。