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Crighton Motorcycles

2012年6月に生産が終了したマツダ RX-8以降、量産されたロータリーエンジン搭載車はありません。しかしバイクの世界ではロータリーエンジン搭載車が復活します。かつてノートン・モーターサイクルでロードレーサー用ロータリーエンジンの開発を続けた人物ブライアン・クライトン氏が、自身の会社Crighton Motorcycleから新型ロータリーレーサー「CR700W」を発表しました。

この2ローター エンジンユニットは排気量690cc自然吸気型で、220ps/10500rpm、105lb-ft/9500rpmというスペックを誇ります。ロータリーエンジンはその構造が単純で軽量化できるのが大きな利点であり、ギヤボックスとクラッチを含めたパワートレインの重量はわずか43kgしかありません。

エンジンそのものは鋳造アルミニウムをハウジングに使って軽量に仕上げられ、ローターとハウジングの摺動面に接するアペックスシールには窒化珪素セラミックスを採用、その他摩擦の起きる場所にはすべてモリブデンとニカシルのメッキコーティングを施しています。これにより「摩耗特性はゼロに近い」とクライトン氏は自画自賛しています。

車体そのものもSpondon社製の7000系アルミ合金製シャシー、Dymagのカーボンホイールなど軽量パーツをふんだんに用いており、CR700W全体の重量は約130kgとなっています。

ロータリーエンジンの美点は軽量コンパクトという点だけではありません。ピストンが無いことから振動が少なく、高回転域もストレスなく回ります。またそのエキゾーストノートはレシプロエンジンとはまったく異なる官能的なものです。

CR700Wは「究極のサーキットバイク」を謳っているものの、購入希望者は最初にストリート仕様にするかサーキット仕様にするかを選択してカスタマイズができるとのこと。ただし、マシンは英国で1台1台手組され、合計で25台しか生産しないとのこと。気になる方は早めに公式ウェブサイトから問い合わせをすべきかもしれません。なお、価格は11万6000ドル(約1320万円)を下ることはないとのことです。

市販のバイクも自動車と同様にエンジンをモーターに置き換え、電気バイク化していくものと思われますが、そんななかに現れたCR700Wはエンジン特性やサウンド面でモーターにはない魅力を備えています。

Source:Crighton Motorcycle

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