<p>アフガニスタン 中村哲さん銃撃事件から2年 真相解明は困難に | NHKニュース</p><p>アフガニスタン 中村哲さん銃撃事件から2年 真相解明は困難に #nhk_news</p><p>【NHK】アフガニスタンで長年、人道支援に尽くした医師の中村哲さんが現地で銃撃され亡くなってから、4日で2年です。イスラム主義勢力…</p><p>イスラム主義勢力タリバンは、事件の捜査を継続する姿勢を示しているものの、これまで捜査にあたってきた政府関係者の多くがタリバンを恐れ、出国したことなどから、真相の解明はますます困難になっています。 続きを読む 福岡市のNGO、ペシャワール会の現地代表としてアフガニスタンで長年、人道支援に尽くした医師の中村哲さん(当時73)は、おととしの12月4日、東部のナンガルハル州で何者かに銃撃され死亡しました。 その後、アフガニスタンの情報機関や捜査当局が、捜査にあたりましたが、犯人の特定には至っていません。 さらに、ことし8月、イスラム主義勢力タリバンが権力を掌握したあとは、政府関係者の多くがタリバンの報復を恐れ、出国したり、国内に身を隠したりしたため、事実上、捜査はふりだしに戻ったとみられています。 タリバンの報道担当の幹部、ムジャヒド氏はNHKの取材に対し「何者かが金で雇われて犯行に及んだようだ。われわれの体制が整えば、実行犯を見つけ出し、責任を取らせる」と述べ、捜査を継続する姿勢を示しました。 しかし、事件の現場となったナンガルハル州は、タリバンと対立するISの地域組織の地盤で、治安が悪化していることから、真相の解明はますます困難になっています。 中村さんの遺志を継ぐ看護師は 中村哲さんは、生前、アフガニスタンで用水路の建設に取り組んだほか、隣国パキスタンでは、医師として、難民や難病患者の診療にあたっていたことでも知られています。 パキスタン北西部の町サイド・シャリフで暮らすファザル・ワヒドさん(44)は、およそ30年前にハンセン病を患い、中村さんの診療を受けました。 その後、中村さんによる7年にわたる治療を受けて、ハンセン病を克服したファザルさんは、中村さんの役に立ちたいと大学に進学して看護の資格を取得し、助手として巡回診療に付き添うようになりました。 中村さんは当時、ハンセン病の撲滅を目指してパキスタン各地で医療支援を行い、ファザルさんは15年にわたって活動を支えたということです。 ファザルさんは「中村さんと私は、医療施設が整っていないへき地に行くことが多かった」としたうえで「中村さんは『自分は、誰も行かない所へ行く』とよく言っていた」と当時の活動を振り返っていました。 ファザルさんは、その後、家業を継いで貴金属店の経営者となりましたが、今でも年に2回、かつて中村さんが診療したハンセン病の患者およそ50人のもとを訪れ、リハビリの方法を指導したり、ハンセン病に関する正しい知識を教えたりしています。 指導を受けた患者の家族は「痛みを和らげるリハビリやマッサージのやり方も指導してくれ、本当に感謝している」と話していました。</p>