東京ゲームショウ2021は関係者向けオンラインイベントのほか、関係者向けのオフラインイベントも併催され、これまでよりも小規模ながら幕張には多くのゲームが展示されていました。本稿では会場に展示されたタイトーの卓上アーケード筐体型ゲーム機「EGRETII mini(イーグレットツー ミニ)」(以下「EGRETII mini」)と収録タイトルについてレポートします。
タイトーのアーケードゲーム参入は『スペースインベータ―』で知られるように1970年代に始まり、その歴史は40年以上にもなります。現在もタイトーステーションの運営などアーケードゲームになじみの深い企業として認知している読者も多いのではないでしょうか。(参照:タイトー公式サイトの沿革)
EGRETII miniとは?
「EGRETII mini」は1996年に発売したアーケード筐体「EGRETII」を卓上サイズにして再現し、1978年~1990年代にゲームセンターで活躍した作品を内蔵したアーケード筐体型ゲーム機です。サイズは幅150mm×奥行き200mm×高さ209mmで、付属パーツも充実しています。ゲームパッドや、パドルとトラックボールが1つになったコントローラも別売で取り扱っています。
本機に収録されているタイトルには横スクロールのゲームも縦スクロールのゲームもあるため、ゲームに合わせて画面を回転させて対応できたり、4方向移動と8方向移動を本体裏のスイッチで切り替えることができるようになっています。
8方向移動のレバーで4方向のゲームをプレイするとうまく操作できないこともあり、ゲームセンターではゲームにあわせてレバーを4方向移動に物理的に固定していました。それを再現するなど、細かな設定や気遣いも当時のプレイヤーに好まれるのではないでしょうか。
収録タイトルは40種類…激レアタイトルや未発売作品まで
40タイトルの中には、有名な『スペースインベーダー』や、2021年に新作『パズルボブル3D バケーション・オデッセイ』もリリース予定の『パズルボブル』シリーズから『パズルボブル2X』など有名タイトルが多数収録されるほか、1980年にリリースされた『ルパン三世』などレアなタイトルも。本作は当時放送されていたアニメ「ルパン三世」を起用したアクションゲームで、生産された基板が少なく中古市場ではプレミア価格がついています。そのほか、鉄骨の足場を作ってキャラをゴールまで導く『スチールワーカー』やカヌーを漕ぎながら弾を発射してボスのワニを倒す『アドベンチャーカヌー』などゲームセンターでプレイしたユーザーが少ないであろうタイトルや、諸事情で未発売となっていた『断仇牙』も収録されています。
別売の「イーグレットツー ミニ専用パドル&トラックボールゲーム拡張セット」には『アルカノイド』や『キャメルトライ』など、パドルやトラックボールを使う10タイトルを収録したSDカードが収録されており、本体横に挿入口が用意されています。
実際に触れてみた感想としては、本体レバーやボタンの反応も良好ですがボタンサイズや間隔が製品の都合上限界もあるため、思い切り遊ぶには付属のパッドやコントローラがあったほうが楽しめると感じました。また、トラックボールやパドルで楽しめるゲームははじめて触れる方に新しい体験になるのではないかと思います。
『EGRETII mini』は2022年3月2日に発売予定です。