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Phoronix は、Linux バージョン 5.17 用の新しい Intel オープンソースプロジェクトを発見し、システムの再起動を必要とせずに、マザーボードの UEFI や BIOS などのシステムファームウェアをオペレーティングシステムで更新できるようにしました。この新しい「PFRUT」(Platform Firmware Runtime and Telemetry drivers)機能は、広く使われているACPI仕様の一部として提供されており、将来的にはWindowsやデスクトップPCにも同じ手法が導入される可能性があることを意味しています。

PFRUTは、BIOSを更新する際に、システムの再起動を必要としないという利点をシステムにもたらします。この機能は、ダウンタイムが業務に支障をきたす可能性のあるサーバーの展開において、非常に有効なものとなるでしょう。再起動を必要としないため、サーバーはシステムBIOSを自由に更新することができ、その間、重要なワークロードが確実に動作し続けることができます。

現時点では、これはサーバ専用の機能であり、Linux OSの消費者向け領域に登場するかどうかは不明であると、Phoronixは述べています。

PFRUTは、通常WindowsやLinuxでBIOSをアップデートする方法と非常によく似ており、システムBIOSから直接アップデートするのではなく、オペレーティングシステムを通してアップデートすることになります。しかし、PFRUTでは、オペレーティングシステムがアップデートプロセス全体を実行する責任を負います。一方、通常のBIOSアップデートでは、WindowsまたはLinuxは、BIOSをアップロードし、再起動する前にそれを準備し、アップデートのために新しいBIOSをマザーボードに引き渡すことのみを担当することとなります。

PFRUTをサポートするために必要なハードウェア要件があるかどうかはわかりません。対応したマザーボードが必要なのか、あるいはハードウェアのサポートは全く関係なく、PFRUTドライバがあればいいのか、どちらかだと予想できます。

現在、開発は順調に進んでおり、2つの新しいドライバアップデートと、今週開発されたPFRUT用の新しいツールにより、ユーザーはBIOSアップデーターとインターフェイスすることができるようになりました。また、Intelは、これらのドライバをLinuxの「Linux-next」ブランチに追加し、次のLinuxカーネルアップデート、つまりLinux 5.17に予定されています。

この機能がデスクトップPCやWindowsに搭載されるかどうかは、まだわかりません。しかし、ユビキタスなACPI仕様に基づいているため、コンシューマ向けPCでも同様のアプローチを採用することは可能なはずだ。期待したいところです。