この1年半が何かの兆候であるとしたら、職場の性質は変化している。BoxとZoomはすでに統合しているが、両社の連携がさらに緊密になっていくのは当然だろう。
両社の最新のコラボレーションはBox app for Zoomだ。これはZoomミーティングにアプリを組み込める新しいタイプのプロダクト内統合で、Boxをフルに使えるようになる。
ユーザーはZoomを使いながら直接セキュアにBoxにアクセスし、Zoomからファイルのブラウズ、プレビュー、共有をすることができる。開催中のミーティングに参加していないときでも利用可能だ。2020年にBoxが公開したZoomとの統合により、ワークフローを分断することなくBoxの「推奨アプリ」セクションでBoxからZoomにアクセスできるようになったが、今回の新機能はそれに続くものだ。
BoxのDiego Dugatkin(ディエゴ・デュガキン)氏とZoomのOded Gal(オデッド・ガル)氏の両最高製品責任者が、このようなシームレスな連携が変化する職場の解決策となる理由をTechCrunchに語った。
デュガキン氏は、あらゆるところでデジタル化が起き、共同作業のために「ベスト・オブ・ブリード」の製品(1つのベンダーに統一するのではなく分野ごとに選んだ最適な製品)の統合が必須であるという。しかもユーザーはアプリを切り替えながら使うのではなく、1つの環境にとどまっていたい。
同氏は「それはZoomのプラットフォームを離れることなくコンテンツにアクセスしたいということです」と付け加えた。
それはさまざまな状況からコンテンツや連絡先にアクセスしたいということでもある。みんながオフィスにいたころは、社内ですぐに会うことは難しくなかった。今は多くの人が柔軟であることの価値を理解するようになり、両氏は家で過ごす時間もありオフィスで過ごす時間もある生活は当面変わらないと予測している。
この結果、企業全体として従業員がどこにいても働くことが可能で、どこにいても働く権利があるというニーズが増加するとデュガキン氏はいう。そして企業が文書をセキュアに共有する話につながり、両社のコラボレーションがこうしたことを可能にする。
BoxとZoomの新しい統合により、チャット、ビデオ、オーディオ、コンピュータ、モバイルデバイスとさまざまな場におけるハイブリッドなミーティングが可能になり、どこからでもコンテンツにアクセスできるようになるとガル氏は説明した。
さらに同氏は「従業員が希望する働き方を決められるように、企業はダイナミックでなければなりません。デジタルの世界はそうした柔軟性をもたらしています」と述べた。
デュガキン氏は、この長期的な連携は両社で計画している継続的な改善のほんの一部であると語った。
デュガキン氏とガル氏は、ミーティング前もミーティング中もミーティング後も途切れない統合を今後も提供していく考えだ。Boxのクラウドストレージを使い、一方で従業員間のオフラインでのコミュニケーション機能も提供して、常にワークフローを進められるようにする。
ガル氏は次のように述べた。「ディエゴ(デュガキン氏)がデジタル化について語った通り、毎日のミーティングに関してコミュニケーションによって継続的なコラボレーションが強化されると考えています。Zoomで非同期でも同期でもつながることが、仕事の未来と、未来はどう作られるのかを示しています」。
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画像クレジット:Box
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(文:Christine Hall、翻訳:Kaori Koyama)