今回の海外反応は、アフガニスタンで長年にわたり医療支援や灌漑事業に携わってきた、中村哲さんの動画に寄せられた海外コメント(主にアフガニスタンから)を翻訳してご紹介いたします。動画では、地元アフガニスタンの方々によって、中村医師が生前どれほどアフガニスタンに貢献し、いかにアフガニスタンの人々の希望の光となっていたのか、について語られています。
残念ながら、中村哲さんは 2019年12月4日 に現地アフガニスタンで銃撃され、志半ばにして命を落としてしまいます。現地では嘆きの声と共に、故・中村医師に対する感謝の声が殺到し、様々なメディアで紹介されました。今回の動画は、そういった一連の流れのなかで作られたものです。
翻訳元動画 ↓
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以下、動画の概要です
中村医師は、私たちの国を支えている人々の中で、この時代の最も偉大な人物の一人でした。中村医師は本当にとても素晴らしい仕事をしていました。彼の精神と彼自身の功績は誰も肩を並べることはできません。 これを成し遂げたのは、彼が常に最善の努力を実行し続けたおかげです。
カマ地区の住人であるマリク・ラーマットは言います。カマ地区はこれまでに多くの知事が就任してきましたが、私たちの地区で中村医師の仕事の5%でも行えた人は誰もいないと思います。
中村医師の殺害は、アフガニスタンの敵によって実行された、憎悪と悪意のある行為です。 私たちは政府に殺人犯を逮捕し、彼らに死刑を宣告し、彼らの死体を見せしめとして晒しものにする事を強く願います。
アフガニスタンに暮らす人の多くは、中村医師のことを知っています。 中村医師は私たちアフガニスタン人にとって兄弟以上のものでした。私の知る限り、中村医師はアフガニスタン人の名誉市民権を与えられた数少ない外国人の一人です。私たちは、日本政府がアフガニスタンを支援し続け、中村医師が残した功績をもっと評価するよう呼びかけます。
この動画に対するコメント(主にアフガニスタンより)
■ 中村医師は素晴らしい、日本から来た本当に素晴らしい偉人でした! アフガニスタンの人々は中村医師と偉大な日本を決して忘れません! ありがとうございます。
■ 中村医師のご家族と、一緒に亡くなった彼の護衛と協力者の5人のアフガニスタン人に哀悼の意を表します。
■ アフガニスタンの人々は、中村医師の努力に感謝し決して忘れません。 アフガニスタンのために尽くす人々を脅かす人間こそ真の敵だ。
■ タリバーンはパキスタンの要請で中村医師を殺害した。 彼がイスラム教に改宗したと言う人もいます。
■ 中村医師は他の愛国者が国のためにすることは何でもした。 彼はダウドカーンのようでした。 彼が外国人だとはとても思えません。 ダウドカーンと中村は、私には同じように感じます。 彼らはパキスタンという共通の敵を持っています。(モハメッドダウドカーン:1973年にそれまでの君主制を打倒し、アフガニスタンを共和国として確立した元アフガニスタン大統領。国籍に関係なく、勇気と愛国心をもって外国に屈しない理念を持つ政治で知られ、旧ソビエト依存から抜け出すための政策を次々に打ち出すも、1978年4月に暗殺される。暗殺から実に30年以上経った2008年2月にカーンのものと思われる遺体が発見され、翌年の2009年3月、国葬が行われた。アフガニスタン人の多くは、カーンの勇気と愛国心を称賛し、近代で最高の指導者であり、英雄であると愛情を込めて考えている。)