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快進撃を続ける日本代表。

絶対的なエースを欠いた中で、スリーポイントシュートを軸に全員が連動して攻めるスタイルを確立しました。

これまで日本代表でエースと言えば、渡嘉敷来夢選手。

身長1メートル93センチでアメリカ女子プロリーグWNBAでもプレー。

前回大会のベスト8進出に大きく貢献しましたが、去年12月にひざのじん帯を断裂して代表入りはなりませんでした。

この厳しい状況で、トム・ホーバス監督は思い切った決断をしました。

ある程度、高さを捨てて日本がアドバンテージをとれる「スピード」と「スリーポイントシュート」を軸にメンバーを選考。

5人全員が連動して攻めるスタイルを目指したのです。

その中心が司令塔を務めるポイントガードの町田瑠唯選手です。

身長1メートル62センチと小柄ながら、相手を鋭いドリブルでかわし視野の広いパスで得点を演出。

予選リーグのアシスト数は出場した全選手の中でトップ。

3試合目のナイジェリア戦では15アシストでオリンピックの1試合の記録に並びました。

そのパスに導かれてシューター陣が躍動。

4日の準々決勝では、宮澤夕貴選手がスリーポイントシュート7本を決め、さらに終了間際、2点をリードされた場面で林咲希選手が逆転のスリーポイント。

チーム全体の成功率も40%を越えました。

そして、相手ディフェンスが外に集まれば、キャプテン高田真希選手などがゴール下で体を張って得点を奪う。

エースはいなくても、それぞれが役割を全うし、連動して攻める「全員バスケ」のスタイルを作り上げました。

ホーバス監督は「サイズがない、われわれにはこのスタイルしかない。スリーポイントが40%以上決まれば、どこが相手でもいい試合ができる」と自信をのぞかせます。

目標は史上初の金メダル。

新たな日本代表のスタイルを貫き、次は準決勝に挑みます。