もっと詳しく

  1. LBMA Japanが「位置情報マーケティング・サービス カオスマップ」2021年版を公開

位置情報を活用したマーケティング・サービス施策の促進を目的に活動する一般社団法人LBMA Japanは11月5日、国内における位置情報をベースにマーケティング・サービスを展開する企業を中心としたカオスマップの2021年版「位置情報マーケティング・サービス カオスマップ(2021年11月)」を作成・公開した。

LBMA(Location Based Marketing Association)は、世界26都市に支部を持ち、1600以上の企業会員を擁する世界的企業連合。ロケーションマーケティング・サービスに関する研究と教育、共同イノベーションの促進を目的とした国際的な非営利団体という。LBMA Japanはその日本支部にあたり、日本国内に於ける位置情報マーケティング、サービスを推進する非営利社団法人として活動。現在、日本国内で事業を展開する43社が加盟している。

LBMA Japanは、2021年版カオスマップの特徴として以下4点を挙げている。

「位置情報アプリ・ゲーム」分野で「ポイ活」サービスが躍進

これまでのスマホアプリでの位置情報活用は、(移動検索や場所に応じた情報にアクセスできて)便利、(場所に応じたゲーム体験ができて)楽しい、といった点が注目されていた。

しかし、コロナ禍によるリモートワークや宅配サービスの普及、EC市場の拡大など、移動を控えたライフスタイルも定着しつつある中、移動データである位置情報データは、従来以上に消費者の嗜好性・購買意向との関連性が注目されるようになったという。それらを背景に、移動するだけでマイルやポイントが貯まる「ポイ活」アプリが注目を集め始めているそうだ。

クッキーレス時代への対応として「リテール広告」カテゴリーが出現

位置情報データの大規模活用が一般化してきたこと、大手プラットフォーマーのサードパーティCookie排除・データ取得制限を背景に、位置情報データと小売業の購買データとをかけ合わせることで実現する「リテール広告」カテゴリーが新たに出現。

データのかけ合わせによる新たなメディアビジネスであると同時に、消費者の購買意向に寄りそった販促広告手法としても、これからの成長が期待される分野としている。

位置情報データを活用した「見守り・防災」「モビリティ・スマートシティ」分野が本格化

位置情報データにより人流を網羅的に捉えるなど、社会的な活用方法が広まるとともに、防災やモビリティ・スマートシティへの適用が本格化。SDGsやSociety 5.0に向けた取り組みとしても注目されるという。

「携帯キャリア」「位置情報・POI データプロバイダー」「ビーコン/IoT/Wi-Fi」分野が基盤サービスとして進化・定着

様々な分野で位置情報データ・位置情報マーケティングサービスが活性化した理由の1つとして、「位置情報をビッグデータとして取得・蓄積し、活用可能な形で提供する」といった役割を当カテゴリーが広く果たすようになったことが挙げられるという。各社の技術やサービスの発展に加え、業界全体での連携が進んだことにより定着したとしている。