地球温暖化が今のペースのまま続くと、2030年代初頭に世界の平均気温の上昇幅が1.5度に到達するとの報告書案を、気候変動に関する政府間パネルがまとめたことが4日、関係者への取材で分かった。1.5度に達するのは40年ごろと考えられていたが、10年ほど早まる。15年に採択された地球温暖化対策の枠組み「パリ協定」は、気温上昇を2度未満、できれば1.5度に抑える目標を掲げるが、その実現はより困難さを増したことを示す結果。
気温上昇が1.5度を超えて2度になると、人間が住むほとんどの地域で極端な高温が増えたり、一部の地域で干ばつの確率が上昇したりすると考えられる。