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 生きていれば、人間は変わる。偉くなって胸を反らせ、落魄して背中を丸める。周囲の期待に合わせて素の自分をおさえたり、恩義にこたえるため筋を曲げることだってあるだろう。だが、菅原文太は違った。「俺は空気が読めないところがある」と語ったスターの知られざるエピソードを、丹念な取材をもとに『仁義なき戦い 菅原文太伝』(新潮社)を執筆した松田美智子さんが紹介する。