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昨年11月に上演され、大好評のうちに幕を閉じた舞台『新サクラ大戦 the Stage』の第2弾『新サクラ大戦 the Stage ~二つの焔~』が東京・シアター1010にて12月17日より上演!

『サクラ大戦 歌謡ショウ』は、ゲームやアニメでキャラを担当した声優が舞台でも演じたことで話題になり、世界観の再現度と楽曲やパフォーマンスの高さで多くのファンを魅了し、20年以上続く人気シリーズになりました。その試みはアニメ界にとどまらず、エンタメ界にも大きな影響を与えたと言えるでしょう。

そんなエポックメーキング的な『サクラ大戦』の舞台の新シリーズが昨年11月に行われ、2作目となる今回は「上海華撃団」と「倫敦華撃団」が初登場し、前回以上に激しいバトルやアクションが繰り広げられるとのこと。もちろん田中さんの新曲も見どころの1つです。

公演開催を記念して、アニソンの名曲の数々を作り出してきたレジェンドであり、『サクラ大戦』シリーズの産みの親の1人でもある、田中公平先生に『新サクラ大戦』の舞台化の経緯やキャスト陣との秘話、そして今作『新サクラ大戦 the Stage ~二つの焔~』の見どころと披露される新曲について、語っていただきました。

※ステージ写真は、前作「新サクラ大戦 the Stage」の撮影写真です。

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『サクラ大戦』はキャラを演じる声優が舞台にも出演し、長期に渡って成功を収めたパイオニア的な作品

――田中先生は『サクラ大戦』シリーズのゲームやアニメ、そして舞台の音楽を担当されてきた、いわば『サクラ大戦』の産みの親のお一人だと思います。そして『サクラ大戦』のプロジェクトで欠かせないのが「歌謡ショウ」を含む舞台ですが、舞台化はどのような形で始まったのでしょうか? 

音楽 田中公平さん(以下、田中):『サクラ大戦』のプロジェクトはゲームがスタートでしたが、1作リリースした後は開発などを含めると次作まで数年かかってしまうため、その間をどう埋めようかとプロデューサーの広井(王子)さんと話していました。実際にTVアニメやコミカライズなども行いましたが、「舞台は親和性もあるし、間隔を埋めるのに優れたツールだよね」ということで、舞台も始まりました。

実際に舞台をやってみると想像を超えるほどの反響と評価をいただき、その後、様々なステージを長きに渡って重ねてきて、その中でも「歌謡ショウ」はいちジャンルとして認知され、定着しました。

アニメやゲームでキャラクターを演じた声優さんが舞台化した時にも演じることは今でも見られますが、20年以上も舞台公演を続けてこられたのは『サクラ大戦』しかないのではないでしょうか?

――昨年11月には『新サクラ大戦』の初の舞台公演が行われました。舞台化についてどのような想いで臨まれたのでしょうか?

田中:『新サクラ大戦』についても、プロジェクトの展開の中に舞台は最初からありました。そして初公演は昨年3月に行う予定でしたが、新型コロナの影響で11月に延期になってしまって。残念ではありましたが、僕らスタッフ側も出演するキャスト側もお互いへの理解度が高まった状態で臨むことができたのでケガの功名だったかなと思っています。

公演では、『サクラ大戦』ならではの全員が拍手したり、掛け声があったり、一緒に踊ったりできなかったことは残念でしたが、8カ月という時間がいいほうに働いて、実際に舞台を見たらこちらの想像以上の素敵な舞台になっていたし、お客さんたちもとても喜んでくれました。

この取材を受けている現在、「二つの焔」の稽古の真っ只中ですが、キャスト陣とキャラクターのシンクロ具合は前回を超えています。関根(優那)さんはどんどんさくらになっていくし、他のキャストもどんどんキャラクターと同化していって。そんな過程を毎回見ていると楽しいです。

▲天宮さくら役・関根優那さん

▲天宮さくら役・関根優那さん

――『新サクラ大戦』の舞台で天宮さくら役を演じられている関根さんは、「先生は初めてお会いした時から気さくに接していただきましたが、延期期間にお話しする機会が増えて、距離がどんどん近づいていった」とおっしゃっていました。

田中:私と花組のメンバー専用のLINEみたいなものができて、そこで相談を受けたりしていました。みんなが言いたいことも言いやすい状況を作りたいということもありました。話してみないとお互いにわからないこともありますから。不安や不満があれば言ってほしいし、提案もしてほしいと。

――「先生は私たちと同じ目線で話してくださるので、すごくやりやすいし、今では何でも相談できる関係になりました」ともおっしゃっていました。

田中:それならよかった。僕は誰とでもフラットに付き合うタイプで、それは年齢や性別関係なく、スタッフやキャストさんに対してもそうだし、ファンの方でも同じく。ファンの子たちと食事に行ったりすることもありますから。だから『新サクラ大戦』のキャストの人たちへの接し方も特別なことをしている感覚はないんです。ただ僕が変わった人間なだけで(笑)。