新型コロナの変異ウイルスの感染が広がるなか、イエス・キリスト生誕の地とされるパレスチナ暫定自治区のベツレヘムで毎年恒例のクリスマスツリーのライトアップが行われました。変異ウイルスのオミクロン株が拡大したことで外国人観光客が激減し、地元の観光業界は再び大きな打撃を受けています。
パレスチナ暫定自治区のベツレヘムはキリスト生誕の地とされ、キリストが生まれたとされる洞穴の上に建てられた「聖誕教会」の前の広場には毎年、高さ10メートルを超えるクリスマスツリーが飾られます。
4日、地元の人たちが出席して点灯の式典が開かれ、カウントダウンに合わせてクリスマスツリーがライトアップされました。
ベツレヘムには毎年この時期、聖地でのクリスマスを楽しもうと多くの外国人観光客が訪れていましたが、新型コロナの感染拡大以降は国境を管理するイスラエルが外国人の入国を制限したため観光客が激減していました。
先月にはイスラエルが観光客の受け入れを再開し観光客の増加が期待されていたものの、その後、変異ウイルスのオミクロン株が拡大したことで再び外国人の入国が禁止され、地元の観光業界は大きな打撃を受けています。
会場を訪れた20歳のパレスチナ人男性は「今まで外出制限など厳しい状況が続いていたが、少しはよくなっていると感じる。近いうちに世界から新型コロナウイルスがなくなることを願っている」と話していました。