もっと詳しく

 こんにちは! 中山記男(のりお)と申します。

 前回(2020年7月掲載)から1年たち、在宅ワーク環境もずいぶんと変わりましたので、その状況を紹介したいと思います。

夫婦どちらも在宅ワーク=「2カ所の仕事場が必要」問題

 この1年間で顕在化した問題の1つは、夫婦どちらの仕事も在宅ワークが中心になったことに起因していました。どちらも守秘義務のある仕事をしており、オンラインMTGの音声はできるかぎり共有しないほうがいいのは間違いありません。となると2人が別々の部屋で仕事をする必要があります。

 そもそも我が家は、僕がブロガーだったりライターだったりという副業をしやすいように、仕事部屋が1つありました。幸いそちらはリモートワークに適した環境がそろっていたので、スムーズに現状へとスライドできたのですが、では、もう1人が仕事をする環境があったかといえば、答は「No!」です。

 そこで我が家では、仕事部屋については使い慣れた僕が引き続き使い、もう1つの仕事場をリビングに作成することとなりました。とはいっても、リビングは家族のだんらんにも使うスペースですから、常時、仕事環境を出しておくことができません。

 そこで業務時間外は片付けることのできる仕事環境を目指して、いろいろな環境を整備することにしました。

 まず必要なのは、仕事をする机です。そこで、リビングで使っているダイニングテーブルを利用することとし、ダイニングテーブルの配置も含めて大幅にリビングの模様替えをしました。

 具体的にはエアコンの風がダイレクトに当たらない場所で、外光にも大きな影響を受けない場所に移動し、長時間そこで仕事をしていても問題が発生しないようにしました。

リビングのダイニングテーブルを模様替え

 続いて整備したのは、仕事に使うPCやディスプレイを片付ける場所です。これには新しい棚を1つ購入し、天面にディスプレイ、ノートPC、外付けキーボードにマウスを載せるようにしました。

 ちょうどいい大きさ・耐荷重のものを探すのに苦労しましたが、この点はなんとかクリア。業務時間外はダイニングテーブルの上から全ての仕事道具を撤去できるようになりました。

有線LANがQOLを爆上げ

 最後に手を入れたのはネット環境です。リビングにはAmazon Fire TV Stickをはじめ、Wi-Fiを必要とする機器が多く、そこから最も遠い部屋にあったONUに繋がるルーターとの通信にはWi-Fi中継器を使っていたのですが、さすがに業務で使用するとなると安定性に疑問が残りました。

 そこでONUに繋がるルーターから約20mの有線LANケーブルを天井づたいに這わせ、リビングには新たなルーター(有線・無線)を設置することにしました。

天井や壁沿いにLANケーブルを這わせる場合、実際の距離に対して1.5倍ほどの長さが必要だと学ぶ

 こうして可能な限りリビングにあるネットワーク機器は有線LANでつなぐこととし、ノートPCを含め、どうしてもWi-Fi環境が必要なものだけを無線LANでつなぐことにしました。これにより、リビングのネットワークの安定性、通信速度などがともに向上し、結果としてリビングでもストレス無く仕事ができるようになりました。

仕事部屋では模様替えに対応できるよう、きっちりとは敷設しませんでした(手抜きとも言う)

 ちなみにケーブル敷設で大活躍したのが、3M社のコマンドフックです。負荷の高そうなところには中程度のサイズを、負荷の低いところには小型をなるべく多く利用し、ケーブル落下がないように作業しました。

 リビングへの有線LAN設置後は、有線・無線ともに安定したネット環境が実現でき、仕事目当ての増設ではありましたが、実際にはQOLがとても上がったような気がします。最近では有線のLANケーブルも無線LANのルーターもだいぶ安価に手に入りますので、複数の部屋でヘビーにネット作業を行うような環境でしたら、ぜひ有線LANを作業部屋の数だけ引いてしまう、ということをオススメしますね。

 ということで、夫婦2人がリモートワークをしている家庭の一例を紹介させてもらいました。この状況が、小学1年生も加わる夏休みになるとどうなるか……。もし大きな動きがあれば、また続報します。

中山記男の在宅ワーク環境

  • メインPC:MacBook Pro(13-inch、2020、Four Thunderbolt 3 ports)
  • ディスプレイ:2画面
  • キーボード:パソコンのキーボード、PFU Happy Hack Keyboard Professional Hybrid
  • マウス/トラックボール/トラックパッド:パソコンのトラックパッド
  • カメラ:内蔵カメラ
  • マイク/ヘッドフォン/スピーカー:RODE VIDEOMICRO、ゼンハイザー HD599SE
  • ビデオ会議サービス:Zoom、Meet、oVice
  • 机:JVC ビクターインテリア ワークデスク
  • 椅子:オカムラ コンテッサ
  • その他小物:Olasonic NANO-UA1a(ヘッドフォンアンプ)、自作のフォトブース(買ったものをすぐ撮影できる)、無印良品の自動コーヒーメーカー

中山記男

「トレタ」という飲食店のIT化を支援する会社で、主にコミュニティづくりをしています。また、「エアロプレイン」というブログをやっていて、ライター仕事をしたり、写真を撮ったりもしています。JFA公認のサッカー/フットサルコーチでもあります。