静岡県熱海市の土石流災害をめぐり、崩落の起点となった盛り土を造成した業者らに対する遺族の殺人容疑での刑事告訴について、警察は6日正式に受理しました。
熱海市で起きた土石流は、崩落の起点にあった盛り土が被害を拡大させたとみられています。
遺族5人は11月、「住民を死亡させるおそれを認識しながら放置した」などとして、盛り土を造成した不動産会社の元社長と盛り土の現在の所有者を殺人容疑で刑事告訴していました。
そして県警は殺人容疑での刑事告訴の妥当性を認め、6日告訴を受理しました。
加藤博太郎弁護士 「遺族としては今回盛り土を行ってきた行為はまさに大量殺人に匹敵する行為だったと」
娘を亡くした小磯洋子さん 「事件から5カ月が経ちますが、悲しみや苦しみは全くあの日と変わっていません」
母を亡くした鈴木仁史さん 「危険性を指摘されていたにも関わらず、搬入をやめるどころかそれでも続けていたという業者の悪質性が許せない」
土石流をめぐっては業務上過失致死などの疑いで県警がすでに強制捜査に乗り出していて、今後殺人の疑いでも捜査が進められることになります。