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<p>ALSに有効な新薬開発 たんぱく質の凝集抑制に効果 山形大など | 毎日新聞</p><p>ALSに有効な新薬開発 たんぱく質の凝集抑制に効果 山形大など</p><p>山形大などの研究グループは、難病で知られる全身の筋力が徐々に低下する筋萎縮性側索硬化症(ALS)に有効な新薬を開発したと発表した。既存薬にはない、病気の原因とされるたんぱく質の異常凝集を抑制する効果があるとして、患者の新たな希望となるか注目される。【藤村元大】</p><p>ALSは、たんぱく質が異常凝集し、筋肉に働きかける神経を侵し進行していく。薬はその凝集を抑制し、進行を遅らせる効果が期待される。 元々、アルツハイマー病の根本的治療薬を目指して開発が進められていた。アルツハイマー病など、認知症の原因と目される異常たんぱく質「アミロイドベータ(Aβ)」や「タウ」の凝集を抑制する効果があり、それに研究グループの国立病院機構山形病院ALS治療研究の加藤丈夫センター長が着目。「ALSもたんぱく質が凝集すると分かっていた。似ても似つかない、たんぱく質の凝集を抑えるということは、有効ではないかと思った」と話す。 研究グループは、遺伝子操作をして人為的にALSを発症させたマウスで実験。新薬を投与されたマウスの方が長く歩き続け、運動機能低下を遅らせていることが判明。新薬投与されたマウスは、たんぱく質の凝集が抑制されていた。 既存の飲み薬などでも、進行を遅らせることはできていたが、病気の原因とされる、たんぱく質の異常凝集を抑制する薬はなかった。加藤センター長は「この病気をどうにかしたいと思い、研究を続けてきた。患者さんたちの大きな希望になってほしい」と話した。 今後、動物やヒトを対象とした安全性試験を行い、約6年後をメドに実用化したいという。</p>