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日大背任事件約2億円流出か 逮捕の理事は理事長の「最側近」

 国内最大規模の学生数を誇る日本大学の理事を逮捕です。大学の資金2億円あまりを不正に流出させたとして、東京地検特捜部が大学の理事ら2人の逮捕に踏み切りました。

 力士たちとの記念写真に写る3人の男。中央にいるのは、日本大学の田中英寿理事長です。7日、東京地検特捜部に逮捕されたのは、日本大学の理事・井ノ口忠男容疑者(64)と、医療法人「錦秀会」の前理事長・籔本雅巳容疑者(61)です。2人は附属板橋病院の建て替え工事をめぐって、去年、日大の資金2億2000万円を不正に流出させた背任の疑いがもたれています。

 事件の構図は、こうです。日大から建て替え工事の設計会社の選定を委託されたのは、日大の子会社「日大事業部」。井ノ口容疑者は、この「日大事業部」の取締役を務めていて、コンペの点数を改ざんして“意中”の設計会社に工事を受注させました。そのうえで、日大からおよそ7億円の先払いを受けたこの設計会社に指示を出し、籔本容疑者が保有する都内の会社に2億2000万円を送金させた疑いがもたれています。

 籔本容疑者が保有する都内の会社を訪ねると・・・
記者
 「対応がないようです。誰もいないんでしょうか」

 この会社は実態のないペーパーカンパニーとみられ、資金の一部は籔本容疑者を通じて、最終的に井ノ口容疑者本人に渡ったとみられます。

 3年前、悪質タックル問題に揺れた日本大学。

日本大学 田中英寿理事長(2018年)
 「アメフトの反則問題から、変な方向に毎日毎日宣伝され、それを見てる我々も腹立たしい」

 井ノ口容疑者は田中理事長の側近とされ、アメフト部のコーチを務めていました。反則をした選手の口封じを行ったのが、井ノ口容疑者でした。

第三者委員会の調査報告より
 「私の言うことに同意すれば、一生面倒を見る。そうでなければ、日大が総力をあげて潰しにいく」

 今回の事件に使われ、井ノ口容疑者が役員を務める「日大事業部」は、田中理事長の就任後に設立されたものでした。

日本大学 元法学部教授 長沼宗昭さん
 「(「日大事業部」について)普通の教員に対しては、ほとんど説明がなかった。気づいてみたら、そういうセクションができあがってる」

 特捜部は7日も田中理事長の自宅を家宅捜索しましたが、これまでの聴取に田中理事長は事件への関与を否定しているとみられます。一方、井ノ口容疑者らも任意の聴取に対し、不正への関与を否定していたとみられます。

日本大学の学生
 「自分で学費を貯めて払っているんですけど、どう使われていたんだって、すごいショックでした」
 「怒りを通り越して、あきれですかね」

 特捜部は今後、不透明な資金の流れの実態解明を進める方針です。