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11月19日、ついに『ポケットモンスター ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』が発売されます。実は2006年に発売された『ポケットモンスター ダイヤモンド・パール』(ダイパ)には、回収されなかったイベントも…。

それは幻のポケモン「アルセウス」にまつわるものでした。果たして今回のリメイク版で、かつての“没イベント”が回収されることはあるのでしょうか。アルセウスは、『ダイパ』の舞台である「シンオウ地方」の神話に登場するポケモン。宇宙がまだ存在しない頃に生まれ、1000本の腕で宇宙を作り出したと作中で語られています。

“神”と呼ばれるだけあって、全ての能力値が高水準。また専用特性の「マルチタイプ」により、持たせたプレート・Zクリスタルの属性に応じて体の色とタイプが変化します。

そんなアルセウスですが、『ダイパ』と『プラチナ』では2009年公開の映画『劇場版ポケットモンスター ダイヤモンド&パール アルセウス 超克の時空へ』の劇場内配布という形で、初めてトレーナーたちの元へやってきました。しかし、本来は違った形でトレーナーと出会うはずだったのです…。

幻となった“はじまりのま”

アルセウスと出会うには、シンオウ地方のマップ中央に位置する「テンガンざん」の頂上「やりのはしら」にて、とあるアイテムを用いる必要がありました。そのアイテムは「てんかいのふえ」と呼ばれるもの。

これは通常のプレイでは入手不可能とされているアイテムで、なんらかの形でトレーナーたちに配布される予定だったようです。「てんかいのふえ」を持った状態でやりのはしらの入り口にある「笛のマーク」に立つと、フラグが成立。神秘的なメロディが流れた後、「はじまりのま」へと続く光の階段が現れます。

「はじまりのま」で待っているのは、レベル80のアルセウス。他のポケモンと同様に戦闘を行い、手持ちのボールで捕まえれば仲間にできる…というのが元来用意されていたイベントのようです。

しかし、結果的に「てんかいのふえ」は未配布のまま、次回作の『ポケットモンスター ブラック・ホワイト』が発売されることに。そのためアルセウスは、約15年に渡り「はじまりのま」でトレーナーを待ち続けることになってしまいました。

ちなみに、多くの『ポケモン』シリーズに携わってきた増田順一氏は、2013年に行われた海外のインタビューでアルセウスのイベントについて言及。「なぜ『てんかいのふえ』が利用可能にならなかったのか」という質問に対して、「開発当初は配布予定だったが、仕組みを理解するのが難しくプレーヤーを混乱させる可能性があった」として配布を取りやめたそうです。

そうした背景もあり、『ブリリアントダイヤモンド・シャイニングパール』で同イベントが回収されるのか注目が集まっている様子。「アルセウスのイベントはめっちゃ見たい」「リメイクではちゃんとアルセウスのイベントも実装してくれると嬉しいね」「アルセウスの没イベントとかやってくれないかな~」などと、期待の声が続出しています。

約15年の時を経て、トレーナーはアルセウスが待つ「はじまりのま」を訪れることができるのか。発売日が待ちきれませんね。