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国会議員に支払われるいわゆる文書交通費をめぐり、自民・公明両党の幹事長らが会談し、与野党間で異論がない日割りでの支給に改める法改正を優先的に行うべきだという認識で一致しました。

国会議員に毎月100万円支払われる「文書通信交通滞在費」をめぐっては、与野党で、日割りでの支給に改める法改正を行う方向で調整が進められていましたが、野党側が、使いみちの公開の義務づけも求めたことで合意の見通しが立たなくなっています。

こうした中、自民・公明両党の幹事長と国会対策委員長が会談し、すべての国会議員に関わる制度であり、各党が一致することが望ましいとしたうえで、与野党間で異論がない日割りでの支給に改める法改正を優先的に行うべきだという認識で一致しました。

そして、野党側と協議を続け、今の臨時国会で合意が得られない場合には、衆議院の解散・総選挙が行われたことし10月分を寄付するなどの対応を、各党に呼びかけることを確認しました。

会談のあと、自民党の高木国会対策委員長は「使いみちの公開義務づけまではこの国会ではまとまらないと思うが、日割りについては、各党の理解を得て法案を成立させたいという思いはある」と述べました。

自民 世耕参院幹事長「できるだけ早く法制定を」


自民党の世耕参議院幹事長は、記者会見で「問題の原点である日割りについては、各党で少なくとも共通の認識を持っているので、できるだけ早く法律を制定することが重要だ。そのほかの部分は、議員の処遇や身分にも関わるので、各党の合意形成が重要だ」と述べました。

公明 山口代表「日割り支給が妥当は全会派の共通認識」


公明党の山口代表は、記者会見で「日割りでの支給が妥当であることは、すべての会派の共通認識であり、この点を法律できちんと決めることは最大公約数だ。そのうえで、透明性を高めることについてはもっと議論を深めて合意をつくる必要がある。全会一致が基本であり、それぞれの会派で努力を尽くしてもらいたい」と述べました。

維新 藤田幹事長「日割りだけなら協議のテーブルにつけない」


日本維新の会の藤田幹事長は、NHKの取材に対し「日割りには賛成だが、それで終わるのであれば、なかなか協議のテーブルにはつけない。国会議員が永田町に染まって、ちょっと感覚がぼけてしまっている。それを改めるには、国民的議論を巻き起こしていくことが非常に重要で、われわれもどんどん発信したい」と述べました。

また、立憲民主党が日本維新の会と同様の法案を別途、国会に提出したことについて「同じ方向性であれば、是々非々で共闘したい。立憲民主党には、使いみちの公開を言う以上、領収書の公開を含めて、自分たちで先行してできることはやるという覚悟を持ってほしい」と述べました。