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自動車関連サービス企業のCox Automotive(コックスオート・モーティブ)が、電気自動車用バッテリーのライフサイクルビジネスに参入する。

同社は米国時間9月1日、オクラホマ市に拠点を置くSpiers New Technologies(スピアーズ・ニュー・テクノロジーズ、SNT)を買収したと発表した。SNTは、EV用バッテリーパックの修理、再製造、再生、再利用などのサービスを提供している企業だ。

両社は買収額などの条件を明らかにしていない。Coxは今回の買収により、今後とりわけ「EVが中心的な存在になる」中で、バッテリーに関するサービスの提供を確立することができると述べている。同社によれば、電気自動車は、内燃機関の自動車とはサービス業務の内容がまったく異なり、その多くはバッテリーに関連するものだという。EVのバッテリーパックは車両コストの40%を占める場合もあるため、そのバッテリーをサポートすることは特に重要だ。

米連邦政府による電気自動車への投資が増加し、多くの自動車メーカーがEV事業の強化のために数十億ドル(数千億円)規模の投資を発表しているにもかかわらず、依然として一般の人々の多くはEVに対して懐疑的だ。Coxの調査によると、電気自動車の購入を検討していない人の10人中8人が、バッテリーの価値や耐用年数について懐疑的な見方をしているという。

Coxは現在、SNTのソフトウェアプラットフォーム「Alfred(アルフレッド)」を使用したバッテリー健康度診断ツールをSNTと共同で構築している。Coxは、この診断ツールを使って、電気自動車に対する信頼性を高めていくとしており、それは自動車の価値評価で知られる「Kelley Blue Book(ケリー・ブルー・ブック)」が、従来の(内燃機関で走る)自動車の状態に関する透明性を高めて消費者に提供してきたのと同じだと、同社は述べている。

今回の買収により、Coxはバッテリー再利用事業への投資も行うことになる。SNTは、自動車での使用に適さなくなったEV用バッテリーに「第二の人生」を与えることを専門とする数少ない企業の1つだ。SNTが受け取るバッテリーの約80〜90%は自動車メーカーからのもので、残りは自動車解体業者からのものだと、同社は数カ月前のTechCrunchによるインタビューで答えている。この事業分野は、EVの普及にともなって今後も拡大する可能性が高い。今回の買収によって、Coxは使用済みバッテリーの販売にも参入することになるだろう。

画像クレジット:Xu Congjun/VCG / Getty Images

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(文:Aria Alamalhodaei、翻訳:Hirokazu Kusakabe)