素早い突きと名前にちなんで空手界で「スピードドラゴン」とも呼ばれている荒賀龍太郎選手は「これまでで一番強い姿を見せる」と、ことばどおりの戦いぶりで銅メダルを獲得しました。
両親が道場を経営し、姉は世界女王という一家で3歳から空手を始めた荒賀選手。その経歴は華やかです。小学生から世代を代表する選手として活躍していて、高校では1年生からインターハイを制し、3年間全国大会では無敗でした。さらに大学1年のときには全日本選手権を史上最年少で制し、これまでに日本一を5回経験しています。
持ち味は世界屈指と言われる素早い動きから繰り出す鋭い突き技です。その速さと名前にちなんで、スピードドラゴンとも呼ばれ、世界選手権などの国際大会でも実力を示してきました。
そのスピードを生かした突き技が海外選手から研究され、国際大会で優勝を逃す時期もありましたが、「自分の攻撃スタイルを貫くだけ」と強い気持ちで今大会に臨んでいました。
予選から体格の大きな海外選手に果敢に飛び込んで技を出し、大舞台で力を発揮して銅メダルを獲得しました。空手の組手で日本選手としては初めてのメダルです。