海外「彼抜きに今の漫画はあり得なかった」日本劇画の立役者、さいとう・たかをさん逝去に対する海外の反応

ちょっと前の話題ですけど、テレビで浦沢直樹の漫勉のさいとうたかを氏の回を見て、色々思うところがあったのでちょっと書かせていただきます。もともとこのサイトは海外での日本の漫画・アニメの普及状況・海外の反応を専門に扱ってたんですけど、その特徴は映画にもひけをとらない表現力、そして映画をも凌駕するテーマの多彩さだと思います。そしてその両方とも礎を作ったのは間違いなくさいとう氏だということです。さいとう氏も手塚治虫の作品を読んで、これなら漫画でも映画に匹敵する作品を作れると考え、徹底した分業体制によって映画のようなシステムを作り上げました。そしてその扱うテーマの広さ。ゴルゴは初期は007ばりのアクション作品でしたが、やがてゴルゴ以外の登場人物が主役となって、ゴルゴは数コマしか登場せず、完全な脇役に回ることも多くなりました。人によっては外れ回と感じる人もいるでしょうけど、これによって主人公が政治家なら政治マンガ、医者なら医療漫画と、登場人物によってありとあらゆるテーマを扱う作品になったわけです。ブラックジャックがなかったら現在これだけ多くの医療漫画はなかったでしょうが、政治・科学・経済とあらゆるテーマが漫画で扱われるようになったのは、間違いなくゴルゴ13あればこそだと思います。アメコミは正義の味方ばっかりになっちゃいましたが、金で人を殺すテロリストが主人公なんですから、もう何でもありなわけです。そういう意味でも現在の漫画・アニメにもっとも影響を与えた作家はさいとうたかをと断言できます。日本のドラマ・映画は漫画の存在なくしては成立しなくなってますし、ハリウッドもそうなりつつあります。まさにさいとう氏の創り出した日本の漫画は、目標としていた映画を超えた存在になったのです。

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