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自宅の固定回線として、かれこれ10年ほどフレッツ光を契約してる。しかしここ1~2年ほどは、特に夜間の回線速度の低下が著しいように思う。回線速度の低下の原因には様々な原因が考えられるが、回線またはプロバイダが非常に混雑していることが原因であることが多く、解消するには基本的にプロバイダまたは回線側で何かしらの対応を取る(向こうの都合次第なのでほぼ運)か、プロバイダまたは回線の乗り換えが必要となる。

2021年5月現在では、なぜか私個人の回線だけかもしれないが、回線速度は夜間でも100Mbps超がコンスタントに出るようになり、大幅に改善された。この記事に書かれている内容は、2020年4月頃から2021年3月頃の事象であることに注意いただきたい。

下り最大1Gbps…!は間違っていないがあまりにも遅い

インターネット環境はもはや重要インフラである

私の契約しているプランは、最大1Gbpsの速度が理論上は出るというプランなのだが、一般的に理論値である1Gbpsという速度が出ることはないのは、周知の通りだろう。とはいえ、ブロードバンドという言葉が既に死語になりつつあるように、高速インターネット回線が常時接続されていることは、もはや当たり前の環境であり、電気やガスと変わらぬ重要なインフラであることに疑いの余地はない。

2020年代にまさかの再来となった「じわじわ」表示

私は1990年代後半からインターネットを使い始めたのだが、56kbpsモデムからダイヤルアップ接続からWebサイトへアクセスするとじわりじわりとページが表示されていき、完全に読み込むまでには10秒以上かかることも珍しくなかった。また、料金も今のように固定ではなく、従量制課金だったため、注意して利用しないとあっという間に高額請求になるという恐ろしい環境だった。ただ、その期間もすぐに終わりを迎え、ケーブルテレビ回線によるブロードバンドを手に入れた当時は感動すら覚えた。

しかし、高速通信網が十二分に整備された2020年代に、ページ読み込みが「じわじわ」行われてイライラするという奇妙な状況に陥っている。

「最大1Gbps」を謡うフレッツ光だが

日中帯は特に問題は起こらないのだが、夜間になると如実に回線速度が低下していく。特に、22時を過ぎたあたりからは、回線速度は常に3Mbpsを切るような状態で、近年のリッチなWebコンテンツを表示するためには、かなり時間がかかる。この記事を書いているのも夜間(23時台)なのだが、以下参考リンクを張ったが、回線速度を計測できるサイトによれば、なんと下り(ダウンロード)が1.76Mbpsしか出ていない。何度計測しても、1.5~2Mbpsの間を行き来しており、おおよそ理論値の500分の1以下の速度しか出ていない。1.76MbpsをMB単位とすれば、1秒あたり0.22MB程度しか出ていないことになる。そりゃ静止画すらなかなか表示されないわけだ。


参考
インターネット回線スピードテストUSEN

近年急に遅くなった理由は利用者の激増か

フレッツ光回線の「利用者が増えた」のは間違いない

遅くなる理由として確実なのは、同じように光回線を利用する人が増えたからというのは間違いないだろう。特に、「光コラボ」により、利用者が大きく増えたというのはほぼ間違いないところだろう。

光コラボについて補足すると、フレッツ光の回線を、回線を持たない会社に対して貸し出し、貸し出された会社は、その回線を一般ユーザーに対して販売するといった、「MVNO」のような体系である。光コラボは、携帯電話大手キャリア(ドコモ、au、ソフトバンク)などが中心となり、携帯電話料金と固定回線(フレッツ光)をまとめて契約すると割安にするというプランを次々と出している。

ある程度の原因の切り分けは素人でもできるが

まずはルータを確認し再起動してみる

基本中の基本であるが、ルータは連続稼働を前提とした機器とはいえ、使っていると徐々に不安定になっていく。このため、5分ほど電源ケーブル等を抜き、放電したのちに再起動することで、調子が良くなることが多い。以下の確認を行う前にはルータを再起動しておくとよい。また、連続稼働している場合でも月に1回程度は再起動してやると安定動作してくれるだろう。ルータによっては、パソコンからアクセス可能な管理画面から再起動をかけることも可能である。

また、ルータはエアコンの無い部屋にあることも多く、ある程度の熱には耐えられるように設計されているが、夏場には小型ファンを別途購入し、風を当ててやるだけでも熱暴走で不安定となるリスクを下げることができる。

宅内LANに原因がないかを調べるため、昼間と夜間の通信速度を比べてみる

利用者が増えているからといって、「フレッツ光」そのものが原因なのかどうかは、正直わからない。宅内LAN(ネットワーク構成や機器)の設定に問題がある可能性もあるため、最初はその観点で原因の切り分けを進めるべきだ。

調べ方は簡単で、先ほどの回線速度測定サイトにおいて、昼間と夜間の下り(Download)の速度を比較してみることだ。ここであまりにも大きな差(日中は50Mbps以上出るが、夜間は1Mbps程度になる)があるようであれば、基本的に宅内LAN環境には問題はなく、家より外側の問題となる。ただしそれが回線かプロバイダのどちらに問題があるかというのは、簡単には判別できない。

逆に、いつ測っても同じように遅い場合は、宅内LAN環境の構築が誤っている場合がある。特に、無線LANだけではなく有線LANも利用している場合に特定の機器だけ遅い場合は、経由している機器の問題。たとえば無線機能を切った無線ルータをハブ替わりに利用している場合、機器が二重ルータの状態になっていないか等をチェックしてみる必要があるだろう。

「フレッツ光」なら、以下のサイトから純粋なフレッツ網の速度を計測できる

昼間と夜間を比較してみて大きな差がある場合、回線かプロバイダのどちらに原因があるかを調べるのは簡単ではないが、フレッツ光の場合は、純粋にフレッツ網内の速度とインターネットまでの速度を簡単に比較できるサイトがある。

まず基本的に、インターネットへ接続する場合、以下の順番で接続される。

  1. 自宅内LAN
  2. フレッツ光網
  3. プロバイダ
  4. インターネット

フレッツ網内の速度というのは、①~②までの区間であり、インターネットまでの速度というのは①~④までの区間である。つまり、フレッツ網内の速度は速いがインターネットの速度が遅い場合、原因はほとんど経由しているプロバイダにあることになる。


参考
SPEED TESTSPEED TEST

これでプロバイダに原因があると分かれば、乗り換えを検討するのも一つの手段だろう。あまりに遅いようなら、まずはプロバイダに問い合わせてみると良いかもしれない。

根本的な解決は「乗り換え」しかない

結局は原因が「プロバイダ」か「回線」なら耐えるか乗り換えしかない

結局のところ、原因が分かったところで、こちら側で何とかしようがあるのは、宅内LANの設定が誤っている場合のみである。それ以外の原因の場合は、回線側、もしくはプロバイダ側が何か策を講じてくれない限りは、回線速度が改善することは無い。

ただし、私の場合は、1年ほど回線が遅い日々が続いたものの、何故か2021年5月時点では、夜間も高速で接続ができるようになっている。さすがに1Mbpsの速度も出ないような環境では、クレームが殺到したのだろうか。すぐに対応されることは少ないかもしれないが、我慢できるようなら待つというのも一つの手段かもしれない。