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 国際社会で影響力を強めようと、米中が他国への新型コロナウイルスのワクチン供与でしのぎを削っている。主要7カ国で最も接種が遅れる日本も、中国に対抗すべく、米国と足並みをそろえて供与を開始。無償での他国への直接供与は、米国、中国に次ぐ世界3番目で、「ワクチン外交」を展開している。

 7月29日、国会内で日本、米国、台湾の議員有志による初の「日米台戦略対話」が開かれた。会議は日台の関係強化を目指す超党派の「日華議員懇談会」が主導。親台派の安倍晋三前首相や、オンラインで米側から前駐日米大使のハガティ上院議員も参加した。

 「干ばつの時に雨が降るかのように、ワクチンが台湾に恩恵をもたらした」

 安全保障が中心議題だったが、台湾の游錫堃(ユーシークン)立法院長(国会議長)は中国批判とともに、日米がワクチンを提供したことに感謝を示した。

官邸決定の後ろ盾に「安倍前首相の存在」

 日本で台湾へのワクチン提供の検討が水面下で動き出したのは、5月半ばだ。

 コロナを抑え込んだかに見え…

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