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みずほFGなど 8~9月のシステム障害の詳細な原因と対応策説明

 みずほフィナンシャルグループと傘下のみずほ銀行は、8月と9月に起きたシステム障害の詳細な原因や今後の顧客への対応策などについて明らかにしました。

 みずほ銀行では今年に入って8回のシステム障害が起きていて、金融庁は9月22日に業務改善命令を出しています。このうち、8月19日から20日にかけて起きた5回目の障害では、基幹システム「MINORI」の中のハードディスクが二重に障害を起こしたうえに、バックアップへの自動切替が作動しなかったことが原因だと改めて説明しています。

 この結果、みずほ銀行とみずほ信託銀行のすべての店舗の窓口で、午前9時の開業から振り込みや入出金の取引が一時的にできなくなりました。この際、顧客への周知も店舗が開店する30分前だったことから対応の不十分さが指摘されていて、みずほでは告知を早めるために初動段階で関係者の連携をさらに強化するという対応策を示しました。

 このほか、8月23日にATMおよそ184台が一時的に停止したトラブルは、ネットワーク機器内の処理に過度の負担がかかり、不安定化したことが原因だとしています。その後、9月8日にATMおよそ100台やインターネット取引で入出金などの取引が一時できなくなったのは、基幹システムの中で稼働している2つのディスクのうちの1つが偶発的な電子不良により故障し、それを切り離す際に一時的に通信が遮断されたことが原因だと説明しています。

 さらに、9月30日に一部の国内他行向けの外為送金のうち370件に遅れが生じたのは、外部システムでのマネーロンダリングなどに時間がかかったことが原因だということです。

 みずほは今後、基幹システム「MINORI」のハード機器の故障を予兆するための管理や予防保守、サーバーの自動切替などの動作保証を再確認するとしています。このほか、システムを担当する業者との協力関係や人材確保を強化するなどの対応策を示しました。