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最近の日中関係

 岸田文雄首相は8日、中国の習近平国家主席と初の電話会談を行った。日中国交正常化50年を迎える来年9月を見据え、関係安定化の重要性について意見交換した。首相は、沖縄県・尖閣諸島周辺への中国海警局船による領海侵入を踏まえた東シナ海情勢や中国の人権問題について懸念を伝えたとみられる。習氏は、日本側と対話と協力を強めたいとの意向を伝達。一方で「歴史や台湾など重大で敏感な問題を適切に処理し、(立場の)相違をコントロールする必要がある」と述べた。

 日米など各国が中国による台湾への軍事的圧力に警戒を強めており、習氏の発言には日本側をけん制する狙いがあるとみられる。