アイルランド 法人税率「最低15%」の国際合意に参加表明
低い法人税率でグローバル企業を誘致してきたアイルランドが、税率を最低15%にするとの国際的な合意に参加することを発表しました。
グローバル企業への課税を巡っては巨大な収益に見合う額の税金を納めていないことや、それによる各国の財政への悪影響が問題視され、今年、OECD=経済協力開発機構は法人税率を最低15%にすることで合意しています。
これまで法人税率を12.5%と他のヨーロッパ諸国より低く抑えることでグーグルやフェイスブック、アップルをはじめとする有名多国籍企業を誘致してきたアイルランドは、合意に難色を示す数少ない国の一つでしたが、7日、参加を発表、年間の収益が7億5000万ユーロを超える多国籍企業については法人税率を15%に引き上げる方針を示しました。1500の外国資本の多国籍企業と56のアイルランド資本の多国籍企業が対象になるということです。
ドノヒュー財務相は「アイルランドは引き続き多国籍企業にとって魅力的な投資先であり続けるとの自信がある」と述べていますが、合意への参加によって税収が最大で年間20億ユーロ減少するとの試算も出ています。