子供のころ、ガンダムをはじめとするロボットアニメに影響されて、「将来はロボットに乗りたい」と考えたかもしれません。
そして一部の大人たちの心には、ロボットに憧れる少年の気持ちが残り続けています。
中国の元溶接工であるジェン・シュアイ氏もその1人であり、彼は並外れた行動力でその夢を実現してしまいました。
なんと彼は、鉄くずから「ガンタンク」のような警備ロボットを作ってしまったのです。
ロボット作成の過程はシュアイ氏のYouTubeチャンネル「手工耿Handy Geng」に投稿されました。
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- 鉄くずアーティストがガンタンクみたいな警備ロボットを作ってしまう
鉄くずアーティストがガンタンクみたいな警備ロボットを作ってしまう
シュアイ氏は、中国の河北省(かほくしょう)に住む元溶接工です。
鉄を扱う技術に長けた彼は、奇抜なアイデアを生かしてさまざまな発明品を生み出してきました。
彼の発明はYouTubeに投稿されていますが、そこには「麻雀卓付き電動車」「自動車に引っ掛けられて空飛ぶ気分を味わう装置」「トウモロコシ脱穀装置(粒は周囲に飛び散る)」など、独創的ですが役に立つとは言えない発明品が並んでいます。
そのためシュアイ氏は、ネット上で「役立たずのエジソン」という名で呼ばれる人気者となりました。
彼の発明を見る人は、「役に立つかどうか」を考えてはいけません。
シュアイ氏は鉄くずを使った芸術家なのであり、「ワクワクするかどうか」がポイントなのです。
さて、そんな鉄くずアーティストが次に作成したのは、かつて少年だった者たちの夢「ガンタンク」です。
シュアイ氏は犯罪を心配する叔父との会話の中に、拳と水鉄砲を備えた搭乗可能な警備ロボットのアイデアを思い付いたのです。
ほとんどの部品は廃棄された鉄くずから作成されており、シュアイ氏の得意な溶接で組み立てられました。
脚部には安定感のあるキャタピラが採用されています。
また胴体につながっている2本の腕は、前後に伸び縮みしてパンチを繰り出すことが可能。
さらに腕の上部にはキャノン砲のような見た目の水鉄砲が装着されています。
吊るされたバケツに対しても空を切るロボットパンチと水圧弱めの水鉄砲が警備に役立つとは思えませんが、搭乗しているシュアイ氏は楽しそう。
動画の最後には、ロボットに試乗した叔父さんも登場しており、満足している様子がうかがえます。
確かにシュアイ氏の発明品のほとんどは役に立ちません。
それでも多くの人は、思わず笑顔になってしまう彼の動画を楽しみにしているようです。
参考文献
A Quirky Welder Built a Security Patrol Robot with Fists Using Scrap Metal
https://interestingengineering.com/a-quirky-welder-built-a-security-patrol-robot-with-fists-using-scrap-metal