AMDでは2022年1月に開催されるCES2022にてZen3+とRDNA2アーキテクチャーを採用したRyzen 6000シリーズを発表予定ですが、このRyzeに搭載される内蔵GPUの性能はGTX 1650並みのパフォーマンスを発揮する可能性があるようです。
RDNA2を搭載するRyzen 6000シリーズ
2022年1月に開催されるCES2022にて、AMDではモバイル向けCPUのRyzen 6000シリーズの発表を予定しています。このRyzen 6000シリーズはRembrandtと言う名称で呼ばれておりCPUには7nmから6nmにプロセスを微細化したZen3+アーキテクチャーが採用されています。このZen3+はZen3に対して大きなアーキテクチャー変更は施されておらず、CPU性能としてはプロセス微細化による高効率化だけで性能の伸びは一桁%になると見られています。一方で、内蔵されているGPUは従来まで採用されていたVegaアーキテクチャーから最新のRDNA2アーキテクチャーに変更が行われます。今回、そのRyzen 6000シリーズに内蔵されるGPUの性能について、情報が出現しました。
3DMark TimeSpyのスコアはGTX 1650に迫る
今回、Ryzen 6000シリーズのGPU性能についてHXL氏が意味深なツイートをしています。
TS ~2700 pic.twitter.com/TdY10G2yee
— HXL (@9550pro) December 3, 2021
レンブラント(Rembrandt)・ファン・レイン氏の肖像画と共にTS~2700と言うツイートがされていますが、深読みするまでもなく、Ryzen 6000シリーズでは3DMark TimeSpyのスコアが2700点ぐらいである事が示されています。
モデル | TimeSpy総合 | TimeSpy Graphics(降順) |
---|---|---|
NVIDIA GeForce GTX 1060 Max-Q | 3415 | 3324 |
NVIDIA GeForce GTX 1650 Ti Max-Q | 3236 | 3098 |
NVIDIA GeForce GTX 1650 Max-Q | 3070 | 3016 |
NVIDIA GeForce GTX 980M | 2949 | 2805 |
AMD Ryzen 6000 (RDNA2) | 2700(予想) | 2700(予想) |
AMD Radeon Pro Vega 20 | 2794 | 2600 |
AMD Ryzen 5000 (Vega8) | 1274 | 1118 |
Ryzen 6000シリーズの中でもグラフィック性能に差が設けられていると考えられますが、今回示されたスコアが最上位モデルなのか、TimeSpyの総合なのかグラフィックなのかどうかは不明となっています。ただ、単純に2700ptと言うスコアがどれぐらいの位置に居るかと言うと、GeForce GTX 980MとAMD Radeon Pro Vega 20と等しい性能となっています。
また、Ryzen 5000シリーズに採用されていたVega8からはスコアは2倍以上に向上しており、RDNA2アーキテクチャーによる進化が明確に感じられるようになっています。
なお、現時点の予定ではRyzen 6000シリーズが搭載された製品が発売されるまであと1~2ヵ月以上あります。そのため、Ryzen 6000シリーズのスコアが2700と言う事ですが、今後グラフィックドライバーの最適化などが進んでいけばスコアがもう少し伸びると考えられます。そうなれば、GTX 980Mの2800を超え、GTX 1650の3000ptに迫る事も考えられるため、今後Geekbenchや3DMarkなどのベンチマークのリークが出現するなどした時に、どれだけNVIDIAのモバイル向けGPUに喰いこめるのか注目です。
Ryzen 6000シリーズの内蔵GPUだけでApex Legendsを60fpsでプレイ可能
3DMark TimeSpyのスコアだけ出てきても、イマイチどれぐらいのパフォーマンスがゲーミングで発揮されるのか分からないと思いますが、今回出現したスコアが最も近かったGeForce GTX 980Mが有名なゲームでどれぐらいのパフォーマンスを発揮できるか2021年に行われたベンチマークがYoutubeに掲載されています。
この中では、Core i7-6700HQにGTX 980Mという事でCPU性能が若干ボトルネックとなりそうな構成で23のゲームがテストされていますが、ほとんどのゲームが1080p環境において標準画質程度で設定すれば60fpsを超えるものが殆どとなっています。
特に有名な対戦系ゲームを抜き出すと、Valorantでは高画質設定でも100fps、Call of Duty Warzoneは低画質設定で60fps、Apex Legendsは標準画質で60fpsとなっています。そのため、オンライン対戦系のゲームでも最低限プレイは可能となっています。
Ryzen 6000シリーズでは現時点ではGTX 980M並みの性能となっていますが、今後の最適化などを得てGTX 1650並みに化ける可能性は十分あります。ただ、仮にGTX 980M並みであってもDDR5がメインメモリーと共有にはなるもののGTX 980Mに搭載されているGDDR5 4GBよりは多くのVRAMが利用できます。また、CPU性能も高いことからゲーミング時のパフォーマンスはYoutubeの動画で挙げられているGTX 980Mを使用した環境よりは快適なプレイが出来るかもしれません。
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