第32回夏季オリンピック東京大会は8日、東京都新宿区の国立競技場で閉会式を行い、17日間の日程に幕を下ろした。新型コロナウイルスの影響で史上初めて1年延期となった大会は緊急事態宣言下での開催を強いられ、大半の会場は無観客。批判と混乱の中、世界中から集まった選手が熱戦を繰り広げた。
1964年東京大会以来、57年ぶり2度目となった日本での夏季五輪は前回と異なり、祝祭感が希薄だった。開催に否定的な声は消えなかった。一方で選手は困難な状況下で力を尽くした。日本は史上最多27個の金メダルを獲得し、銀14、銅17を合わせた総数58個でも過去最多を上回った。