Twitter(ツイッター)は米国時間10月6日、2013年に買収したモバイル広告プラットフォームMoPub(モパブ)を、モバイルゲームおよびマーケティングソフトウェアメーカーのAppLovin(アップロビン)に売却すると発表した。
Twitterは、2013年に約3億5000万ドル(約390億円)でMoPubを買収したが、今回は現金10億5000万ドル(約1170億円)で同社を売却する。MoPubによると、同社は2020年に、約1億8800万ドル(約210億円)の売上高でTwitterに貢献した。Twitterは以前、2023年までに年間収益を2倍にするという目標を掲げていた。
TwitterのCEOであるJack Dorsey(ジャック・ドーシー)氏はプレスリリースの中で「今回の売却により、当社の収益プロダクトロードマップへのフォーカスと自信がさらに高まり、Twitterの長期的な成長を支える中核製品への投資を加速させることができます」と述べた。
Today we signed an agreement to sell @mopub to @AppLovin. We plan to increase focus on O&O product development & replenish near term revenue loss, with the goal of improving time to market to deliver on our previously stated goal of $7.5B or more in 2023.https://t.co/C6d0EURVNI
— Ned Segal (@nedsegal) October 6, 2021
TwitterのCFOであるNed Segal(ネッド・シーガル)氏は、今回の買収はTwitterが新製品の開発を急いでいる中で「巨大な」広告機会に再び焦点を合わせるための手段だと特徴づけた。シーガル氏によると、Twitterは今後、自社で運営する製品の開発を重視していくが、ここ数カ月、そのビジョンに合致した企業の買収に幅広く投資しているようだ。
Twitterはこれまで、ほとんど問題なく事業を進めてきたにもかかわらず、2021年に入ってビジネスを大きく変える動きをいくつも見せてきた。立て続けにプロダクトをリリースする中で、TwitterはSuper FollowsやTicketed Spacesなどの機能により、クリエイター経済の爆発的な成長を利用した新たな収益源を模索しているが、これらのプロダクトの浸透は今のところ限定的だ。
Twitterは2021年、広告なしの読書ツールScroll(優れていたが今はないニュースアグリゲーターNuzzelを含む)や、人気のニュースレタープラットフォームRevueなど、新しい方向性を示す多くの買収を行った。
Twitterはまた、Clubhouseのようなオーディオルームや、新しい関心事ベースのコミュニティを立ち上げ、プラットフォームを害のない快適に過ごせる場所にするための実験的な機能を数多く提供している。これらの機能は、有料の月額制サービスTwitter Blueの広範な立ち上げに向けて準備を進めていく上で、重要な役割を果たすはずだ。
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画像クレジット:Bryce Durbin / TechCrunch
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(文:Taylor Hatmaker、翻訳:Nariko Mizoguchi)