ソフトウェアと他の高度なテクノロジーで優位に立ちたいFord Motor(フォード・モーター)は、Apple(アップル)の特別プロジェクトチームを率いていたDoug Field(ダグ・フィールド)氏を社に迎え入れた。
かつてTesla(テスラ)のエンジニアリング担当上級副社長だったフィールド氏は米国時間9月7日に、Fordの高度テクノロジーと組み込みシステムの最高責任者に指名された。フィールド氏は直近ではAppleの特別プロジェクト担当副社長を務めた。この特別プロジェクトのチームは、いわゆるTitanカープロジェクトにも取り組んでいた。
Fordでの新しい役職では、フィールド氏は同社会長兼CEOのJim Farley(ジム・ファーリー)氏に直接報告する立場で、同社の組み込みソフトウェアとハードウェア構成を監督する。ソフトウェアとハードウェアは今日、車両コントロール、企業コネクティビティ、機能、統合・認証、アーキテクチャ・プラットフォーム、運転支援技術、デジタルエンジニアリングツールから構成される。これは、フィールド氏がインフォテーメントやナビゲーション、運転支援技術、コネクテッド・サービス、車両サイバーセキュリティなど、FordやLincolnのブランドの車両で使われている全テックスタックのデザイン、開発・実行を受け持つことを意味する。
フィールド氏の参加は、Teslaや他の新規参入企業などと競合するテクノロジーを搭載した乗用車やトラック、SUVを提供できると顧客や投資家に示したいFordにとって宣伝となるかもしれない。フィールド氏のTeslaでの経験、特にModel 3に関わった経験は、Fordが新しい電気自動車を開発・販売するのに伴い、重要であることが証明されそうだ。
Fordの次世代のコネクテッドプロダクトやエクスペリエンスを創造すべく、フィールド氏はプロダクトプラットフォームとオペレーションの最高責任者であるHau Thai-Tang(ハウ・タイ・タン)氏と緊密に連携する、と同社は述べた。タイ・タン氏は引き続き製品開発、購入、デザイン、研究・高度エンジニアリング、EPLM / D-Ford、高度な製造、Ford Ion Parkを監督する。
今回の採用で、フィールド氏は1987年から1993年にかけて開発エンジニアとして働き、キャリアをスタートさせた古巣に戻ることになる。
「私は常にFordと深いつながりを感じていました。私の父親の農園にあったF-150、結婚式で乗車した1965年製造のContinental、そしてModel Tのデザインにあるすばらしい優雅さを発見したときの感動など、Fordのプロダクトは物心ついたときから常に私の人生にありました」とフィールド氏は声明文で述べた。「チームが次世代のアイコン的Ford車両をつくり、今後何百年もFordが続くようサポートする機会に感謝しています」。
画像クレジット:Ford
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(文:Kirsten Korosec、翻訳:Nariko Mizoguchi)